搬送されてきた“コロナ感染の妊婦” 防護服を着た医療従事者に囲まれ「緊急出産」に 緊迫の医療現場を取材 名古屋・千種区

中京テレビ
09.09(木)19:00

若い世代の感染が多いという新型コロナの“第5波”。妊婦が濃厚接触者となるケースも増えてきていて、病院は対応に追われています。そんななか名古屋市の病院に搬送されてきたのは、新型コロナに感染した妊娠37週の妊婦。『コロナ』かつ『緊急出産』という、2つの試練に緊迫する現場を取材しました。

 

名古屋市千種区にある名古屋市立大学東部医療センター。おもに中等症以上、ときには人工肺装置「ECMO」を必要とする重症患者も去年2月から受け入れてきました。

1年2か月ほど前の2020年7月、第1波と呼ばれる感染者の増加がおさまりつつあったころ、未知のウイルス“新型コロナウイルス”の再流行の予兆を感じ始めていました。

若者の感染者が徐々に増加。“第2波 ”が来るのではないか。手探りの状態で感染対策を強化していました。

「最初なにがどうなるか分からなかった。急激に悪くなる人をみてきたので、実際に経験すると怖いなと思いました」(長谷川千尋 医師/2020年7月取材)

当時、こう話していたのは感染症が専門の長谷川千尋医師。

その予感は、第5波となって現場を襲っていました。

 

ことし9月1日。病院を訪れると…。

「病気の不安と精神的な不安と両方の戦いだからコロナは。そこが大変ですよね」(長谷川 医師)

この1年半で格段にコロナへの対応力があがったという現場。

感染疑いのある患者専用の「発熱外来」を設置したり、重症化したコロナ患者専用のICUを設置。

さらに、4月には使われていなかった病棟を増設して対応しましたが、いま、18床すべてが埋まっています。

 

しかも入院患者の半分が、酸素吸入が必要な現状です。

医師「息は苦しくないですか」
50代男性患者「いま苦しくないです」
医師「酸素はまだ少しいるけど、動いたり食べたとき息苦しくない?」

肺炎の炎症がおさまらず、前日に入院してきたという50代の男性。

40代女性患者「苦しさはないかな」
医師「あしたも良ければ退院でいいと思う。退院の時点で症状が残ってなければ、後遺症が残ることはほとんどないので」

入院患者の若年化が急速に進んでいました。

 

「若い世代が多くなって、妊婦が濃厚接触者のケースが増えてきた。対応が前とは違うこの第5波は」(長谷川 医師)

 

そんなときでした。受診を待っている感染者がすでにいるなか、コロナ陽性の妊婦の話が入ってきたのです。

「妊娠37週の人がおなかが痛くなって、陣痛かもしれないということで搬送される。コロナの陽性の人」(長谷川 医師)

慌ただしくなる救命救急エリア。

長谷川医師「どんな状況?やば」
看護師「もうバタバタ」
長谷川医師「外にいるの移送タクシーだよね?」
看護師「そう、午前11時受け入れの人。でもその前に、婦人科患者を受け入れるので、そっちが先になるかな」
看護師「産科の人は救急車に乗っていないから、もしかぶったら、私がこっちで処置します」

 

午前11時5分、妊婦を乗せた救急車が到着。

先に診ることになったのは、妊娠37週のコロナ陽性の妊婦。

おなかの痛みは、すでに半日以上。

全身を半透明のビニールシートで覆い、いったん、処置室へ。やはり、陣痛でした。

「隔離期間はあしたまで。このままカイザーしようと思うけど」(産婦人科医)

産婦人科医も駆けつけ緊急帝王切開でのオペが決まりました。

 

処置に必要な機械ひとつをとっても、窓越しでのやりとり。人手も倍以上かかります。

緊迫する現場。妊婦の夫も病院に駆けつけたましたが“濃厚接触者”のため、病院のなかに入れません。医師が防護服を着て緊急オペになったことを伝えます。

 

看護師「先生、オペ室には何時にいけますか?」
産科医「まだ決まってないから、これからです」

『コロナ』かつ『緊急出産』。2つの試練に病院のあちこちから人が集まってきますが、この妊婦の対応にすべての力を注げないのが第5波の怖さです。

 

ようやく整った“帝王切開”の準備。しかしここにも、一般的な出産とは大きく異なる状況が…。

「後ろにチューブつけた服が分かると思うけど」(長谷川 医師)

腰のあたりについた機械から、分厚いチューブを通じて防護服内にきれいな酸素を取り込むことで感染を防ぐことにつながるというのです。

小児科の医師もその瞬間に備え、待機します。

 

「(赤ちゃん)出るよ」(医師)

手術室から赤ちゃんの泣き声が。元気な男の子です。

喜びもつかの間。スタッフの着衣には、お母さんが触れているため感染と隣りあわせ。防護服の着脱には一層の注意が必要です

 

「すごく心配した。二日後に赤ちゃんを見ることができました」(出産した女性)

 

命の危機と、命の誕生。そのどちらをも支える医療現場でまだまだ奮闘は続きます

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