橋を“爆破”して撤去 全国で5例目 ダイナミックな解体方法に歓声も 岐阜・揖斐川町

18日、岐阜県揖斐川町の橋が“爆破”して撤去されました。全国的にも珍しい“爆破”での橋の撤去作業を、カメラやスマホを手に関係者や地元の人など多くの人が見守りました。
“爆破”されたのは、揖斐川にかかる「新川尻橋」です。長さ約137メートルのこの橋。
50年以上にわたって地域の暮らしを支えてきましたが、2年前に近くにバイパスができ、トンネルや新しい橋も整備されたため、役目を終えたとして撤去されることになりました。
今回、撤去の際に用いられたのは、“発破”という方法です。
火薬を使った工法で、鉄骨の部分に火薬を仕掛け電流を流し、橋の両端を“爆破”して切断。盛り土をした川の上に、橋を落下させてから解体します。
全国的にも非常に珍しく、全国で5例目、岐阜県では2例目だということです。
新川尻橋を爆破して落とす理由は、解体作業の安全性にありました。
「つったままの(解体)作業だと、高所での作業になる。撤去して落とすことによって、安全な(解体)作業ができる」(揖斐土木事務所 野原さん)
さらに、下に落としてから解体する方が重機などを使わず、比較的コストがかからないそうです。
爆破時間30分前に橋から半径200メートルが立入禁止に。
そして、爆破1分前。現場は、緊張に包まれ、最後の瞬間が訪れます。
「10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、点火」
爆破と同時に両端がきれいに切り離され、川へ落ちていきました。
これまで準備を進めてきた担当者は-。
「安全に無事落とすことができたので、非常にうれしく思っています。すごいですね!自分で言っていたらダメですが…非常に私もありがたく思っています」(揖斐土木事務所 野原さん)