台風被害を乗り越え― 今年も実ったリンゴ 甚大な被害を出した台風19号から1年 各地から届いた応援

中京テレビ
10.13(火)19:00

 長野県で千曲川の堤防が決壊し、大きな被害を出した台風19号から1年。

 被災したリンゴ農家の復活に一役買ったのは、名古屋の“メイドたち”が作った”ウサギちゃん”でした。

 

 長野市で大正時代から続くリンゴ農家の4代目、北澤一樹さん(29)。本格的に農園で働きはじめて1年の新米農家さんです。

 10月上旬から今シーズンの収穫を開始しました。初めて自分の手で作り上げたリンゴに喜びもひとしおです。

「豊作とまではいかないが、かなりたわわに実ってくれたので本当に良かった」(北澤一樹さん)

 もともと東京でベンチャー企業を経営していた北澤さん。突然、両親が営む農園を手伝うことにしたきっかけは、ちょうど1年前に放送されたニュース映像でした。

 

 全国で死者・行方不明者106人に及ぶ被害を出した台風19号。

 長野県では千曲川が決壊。町は川の水に飲み込まれました。

 決壊地点から約1キロの所にある北澤さんの農園にも大きな被害が出たといいます。

「顔の高さくらいまで浸水してしまっていて、ちょうど出荷を控えていたリンゴたちが泥水につかってしまった。本当に絶望的な思いでした」(北澤さん)

 

 約3万平方メートルのリンゴ畑のうち、3分の2が2メートル近く浸水。

 水につかったリンゴは廃棄せざるを得ませんでした。

「こういうときこそ家族で力を合わせて復興に向けて頑張りたい―」そう思った北澤さんは、長野に戻る事を決意。

 年末まで実家や作業小屋などの片付けに追われ、年明けにようやく無事だった一部のリンゴを収穫しました。

「両親が作ってきたリンゴが出荷されないで廃棄になるのであれば、なんとかして皆さんに食べてもらえたらという思いで発信しました」(北澤さん)

 リンゴはSNSを使って販売をする事にしました。

 

 そのリンゴを使って少し変わった応援をした店が、名古屋中区にあるメイド喫茶です。

 メイド喫茶では、北澤さんのリンゴをメイドたちがウサギ型にカットして、SNSで写真コンテストを開催しました。

 さらに、リンゴをまるごと使ったアップルパイを販売し、被災したリンゴのPRに一役買いました。

 イベントを始めたきっかけは北澤さんのリンゴを、店の関係者から譲ってもらったこと。

 思わぬ出会いでしたが、お客さんもコンテストに参加するなど、好評だったといいます。

「せっかくのご縁でありますので、積極的に使わせてもらえればと思います」(メイド喫茶従業員)

 

 全国各地からの応援もあり、約2か月で完売する事ができました。

「被災したときは、これからどうなるんだろうという気持ち。私たちのリンゴをおいしいメニューにしていただいて、私たちにとって希望になりました」(北澤さん)

 

 各地から届く温かい応援の声。しかし、いまだに解消できない悩みもあります。

 リンゴ畑に隣接する北澤さんの実家は、1年たった今も復旧工事が3割程度しか進んでいません。

 それでも…、

「このリンゴ畑に育ててもらったという思いがある。これからも両親が大切に作り続けてきたリンゴを皆さんに発信できたらと思っています」(北澤さん)

 台風を乗り越えたリンゴは今年も色鮮やかに実っています。

Locipo(ロキポ)
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