“滞在型シェア”図書館がオープン 寝転んだり、食事をしながら過ごすこともOK! 名古屋・名東区

「暮らせる図書館」という名前の図書館が、名古屋市名東区の西山商店街にオープンしました。これまでになかった新スタイルの“滞在型シェア”図書館。オープンのきっかけは、商店街のある事情を解決しようというものでした。
11月7日にオープンした「暮らせる図書館」。もともと店舗2階の倉庫だった場所を改装して作ったものです。
中に入ると、壁一面に広がる大きな本棚があり、木製のテーブルや椅子が並んでいます。
子ども1日100円などの有料制となっていて、開館中の出入りは自由。
館長・藤野幸江さんは「家で過ごしているように、くつろいで寝転んでもらったり、自由にお過ごしいただけるようになっています」といいます。
隣の和室はレンタルスペース。
絵本の読み聞かせや、書道教室などを開催予定だということです。
さらに、「IHヒーターがありますので、お昼ご飯、みんなで、ここで作ったものを食べてもいいかなと思っています」と藤野館長。
館内は飲食OK。食材の持ち込みも可能で、シンクや冷蔵庫も自由に使えるんです。
早速、図書館を利用した人はー。
「普通の図書館行くと、静かにしてとか、どうしても子どもの動きは気になってしまうんですけど、大人も集中して本を読めるし、変なストレスはないかな」(「暮らせる図書館」を利用する親子)
「ここはゴロゴロしてもいいし、本を自由に読んだりできるから、学校帰ってきて100円握りしめて、ここ来て宿題とかやったらすぐ終わっていいなと思った」(「暮らせる図書館」を利用する小学生)
実は、この図書館の発案者は、西山商店街の理事長・種田千早さん。
「人を集めて滞在できるものをつくっていかないと、商店街って残っていけない」(西山商店街振興組合 種田千早 理事長)
今から61年前の昭和36年にできた西山商店街。近年は、店主の高齢化などでシャッターを下ろしたままの店が目立っていました。
そんなシャッター商店街を、なんとかしたいと立ち上がったのが種田さんです。
商店街の店主だけでなく、地域住民や建築士などを交えてのワークショップを開催。
そこで出てきたアイデアをもとに、3年前、複合施設「ニシヤマナガヤ」ができあがりました。
すると、「商店街が生まれ変わろうとしている」といううわさを聞きつけた地元の人たちが、足を運んでくれるようになりました。
「勢いとか流れが出てくるので、そうすると、空き店舗に、じゃあうちもやってみようかなって方が手を挙げてきた」(種田 理事長)
タイ人シェフが腕を振るうタイ料理店や中華料理店をはじめ、新たに出店するレストランなどが続々と現れ始めました。
来年には 駄菓子店もオープン予定です。
「東側にまだシャッターが開いていない所があるので、閉まっているシャッターを全部開けて、60年前の「にぎやかだったよ、西山さんは」っていう商店街まで盛り上げていきたいなと思います」(種田 理事長)