ニンニク美味ラーメン 気になる臭いを女子高校生が“リンゴ”で解決! 岐阜・中津川市

野菜やニンニクをたっぷりのせたスタミナ満点ラーメン。でも、ニンニクの臭いを気にして、食べたくても食べられないという人も…。そんな悩みに立ち上がったのは、なんと女子高校生。彼女たちが開発したものとは。
多くの人でにぎわう、岐阜県中津川市のラーメン店「オリオン本店」。
店のウリは、とんこつしょうゆスープに、たっぷりもやしとニンニク、黄身をトッピング。さらに分厚いチャーシューをのせたスタミナ満点の「オリオンラーメン」。
ボリューム満点ながら、こってりしすぎないスープが好評です。
しかし、中には、こんな人も。
「うちのラーメン、全部にニンニクが入っていまして、仕事の途中の方や女性の方で、ニンニクを抜きで頼まれる方が多くて、入れた方がおいしいんですよ!」(オリオン 戸崎星良 店長)
おいしいけれど、どうしても気になってしまうのが、食べたあとのニンニクの臭い。
1人でも多くの人にニンニクを抜かずに食べてもらいたい。そんな思いで始めたのが、ラーメン店にはちょっと意外なメニュー。
それは、「リンゴのブリュレ」。
口当たりのよいクリームブリュレにリンゴのコンフォートをのせ、さらに生のリンゴも添えた、見た目もかわいらしい一品です。
これとニンニクにどんな関係があるのでしょうか。
「生のリンゴが(ニンニク臭に)効果的だと聞いて。野県飯田市出身なので、飯田市ではリンゴが有名なので、ニンニク臭が消えるのは知っていて」(戸崎店長)
本当にリンゴでニンニク臭が消えるのか。専門家をたずねるとー。
「なかなか“効く”と断言はできないのですが、ニンニクを食べたときに発生するような口臭のなかの成分に対して、(リンゴが)臭い成分をなくすという効果は報告されています」(椙山女学園大学 生活科学部 保田倫子 准教授)
さらに、このブリュレには、もう一つ秘密が。
実は、地元の高校生とのコラボ商品なんです。
きっかけは、ラーメン店でアルバイトをしていた恵那農業高校3年の島﨑さんとの雑談だったといいます。
「冗談半分で、店長に『リンゴ、うちの学校で作っているよ』って言ってみたら、店長がそれにいいね!ってなって、そのまま実現しました」(恵那農業高校3年 島﨑結衣さん)
島﨑さんの通う高校は、果物や野菜の生育などを学ぶため、学校でリンゴを育てていたのです。
戸崎店長が学校に掛け合い、授業で新メニュー開発に取り組むことになりました。
中心になったのは、リンゴを担当している3人。
「よりリンゴの味を味わってほしいので、使う量を多くしたスイーツを提案しました」(リンゴを担当 林結希さん)
「このおいしさがたくさんの人に広まればいいなと思っているし、おいしいリンゴをみんなに食べてもらえてうれしい」(リンゴを担当 西尾莉菜さん)
リンゴを作る高校生の思いが詰まっているからこそ、リンゴを使う店長も。
「少し傷が付いたリンゴなどを買い取らせていただいて。普通のきれいなやつと全然味が変わらないので」(戸崎店長)
こだわりが詰まったリンゴのブリュレ。お客さんの反応は?
「ラーメンのシメに食べるには結構さっぱりしていて、おいしかったです。確かに臭くないかも」(ブリュレを食べた人)
「ラーメン食べたあとに、甘いものを、となるので、欲しくなるなと」(ブリュレを食べた人)
今年のリンゴの収穫は終わってしまったので、ブリュレは11月末までの提供です。