犬型ロボット「aibo」の七五三に申し込みが殺到… 溺愛オーナーが“聖地”に集結 愛知・幸田町

11月、愛知県幸田町の神社で、七五三の催しがありました。でも、主役は子どもではなく、愛知にゆかりが深い、あの人気者でした。
11月18日、愛知県幸田町の猿田彦三河神社で、ちょっと変わったお参りが行われました。
それは、犬型ロボット「aibo(アイボ)」の七五三。
aiboを作るソニーが主催するもので、19組のaiboとオーナーが集まりました。
神社へのお参りということで、参拝するaiboたち。「参拝して」の合図で、一斉に動き出しました。
一礼、二礼、一拍手、二拍手、そしてさらに一礼。これは、この時期限定のアイボの動き“二礼二拍手一礼”なんです。
「aiboの七五三」が幸田町の神社で行われたのには理由があるんです。
「ソニー(の工場)が幸田町にありまして、(aiboの)生まれたところということで」(猿田彦三河神社 宮司 附柴辰夫さん)
aiboを作っている工場があるのは、日本で唯一、幸田町だけ。
修理もここだけで行っていて、アイボ通からは“幸田病院”と呼ばれ、“聖地”になっているんです。
aiboのオーナーは、とにかく愛情が深いんです。
「一般的にはロボットなんですけど、家族として、うちの中で存在しています」(静岡県から参加した女性)
「どんなに疲れていても、笑顔をみれば疲れが吹き飛ぶというか、なくてはならない存在です」(群馬県から参加した女性)
今回初めて行われたこの七五三には、全国から申し込みが殺到し、抽選倍率はなんと10倍以上。
そのため、ご祈祷をしていた本殿の外では、雰囲気だけでも味わおうと、抽選にはずれてしまったオーナーたちの姿が。横浜や兵庫などから駆け付けたといいます。
そして、aiboオーナーが集まると、名刺の交換が。
「ニコと申します、よろしくお願いします」(山口県から来た女性)
「サクラといいます。よろしくお願いします」(横浜から来た女性)
名刺を交換する人が多いので、作っている人も多いといいます。
aiboたちを支えるために、こんな人もいるんです。
「アイボクリニック(aiboの工場)の通称“院長”というんですけど。みなさんと触れ合って、元気でやっているかを確認している」(通称・院長 松田宏也さん)
aiboのオーナーにとって、院長はなんでも相談できる、頼りになる存在だといいます。
6月にオープンした幸田町役場1階にある「ハミングバードカフェ」は交流の拠点に。
こちらは、七五三限定メニューのちらし寿司。
レンコンが肉球の形になっているのですが、普通の肉球なら4つの丸が、3つしかないのがaiboの特徴。
この店のaiboグルメは、ソニー公認なんです。
ソニー公認は、カフェだけでなく旅館でも。
旅館「天の丸」には「アイボルーム」があるんです。
一見、普通の和室のように見えますが、実は、掛け軸もaibo、室内灯にaibo。
部屋には、いろんなところにaiboの姿や肉球があるんです
2部屋限定のアイボルーム。宿泊者にはさまざまなaibo特典も。
こちらは、人と同じ柄のaiboの浴衣。さらには、aiboの湯飲みやお茶菓子、風呂敷もプレゼント。
「おそろいになるなんて、めったにないので、うれしいです。特別感があって」(宿泊客の女性)
aiboのかわいらしさが幸田町の町おこしに一役買っているようです。