医療従事者への感謝を形に “御朱印”通じた善意の輪に申込殺到のワケ

中京テレビ
06.16(火)01:00

 医療従事者への感謝の気持ちを、形にしたい。寺が始めた取り組みが、注目を集めています。

 

 山頂に岐阜城がそびえたつ、金華山(岐阜市)。そのふもとにある弘峰寺で住職を務める田村昌大さんは、新型コロナウイルス感染拡大を目の当たりにして、ある取り組みを始めました。

「(コロナと)闘っているのは、医療従事者の方々なんですよね。今回、御朱印を通してみなさんの心の応援の輪をつなげられないかと始めた」(弘峰寺 田村昌大住職)

 住職が考えたのは、“御朱印”を通じた医療従事者の支援。本来は、寺の経営などにあてられる御朱印の初穂料を、そのまま病院へ寄付することにしたのです。

「“御朱印”は本来、人と仏をつなぐもの。人と人の心の中にある仏さまをつなぐのも大切ではないかと始めた」(弘峰寺 田村住職)

 御朱印には剣を持った不動明王が描かれ、“コロナ退散”への願いが込められています。

 住職の思いではじめた取り組みに、賛同する仲間が現れました。愛知県愛西市にある「大法寺」の住職、長谷雄蓮華さんです。

「何かお坊さんでできないかと思っていた。うちのお寺(大法寺)はもともと“縁切り寺”なんです。コロナの病気がまん延してから、お寺にお参りする人が非常に増えた」(大法寺 長谷雄蓮華住職)

 長谷雄さんが住職を勤める大法寺は、病気や人間関係などあらゆる悪縁を断ち切る「縁切り寺」。

 その御朱印には、コロナとの縁が切れるよう“悪縁切”の文字があります。

「悪い縁、病気(コロナ)と縁を切って。この“世の中と疫病が離れられるように”、そんな思いを込めました」(大法寺 長谷雄住職)

 岐阜の弘峰寺と、愛知の大法寺。2つの寺が協力して、御朱印を2枚で1セット、1000円で販売することになりました。すると御朱印を求め、続々と人が訪れるようになったといいます。

「個人的には病院に何か(支援)することができないので、少しですが協力できれば」
「病院の方が一番大変だと思うので、いい機会です」(参拝客)

 住職2人は、当初はこれほど人気になるとは思っていませんでした。

「500人くらいではないかと思っていました」(弘峰寺 田村住職)
「僕は正直100人来たら成功かなと思っていた」(大法寺 長谷雄住職)

 しかし、結果は予想の20倍。5月末からの2週間で、2000人の申し込みがありました。住職は毎日のお勤めが終わった夜、3時間かけて200枚の御朱印を書いています。

 人気となったきっかけは、SNS。御朱印同好会というFacebookに投稿されたことで、知られるようになったそうです。

 インターネットで申し込みを受け付けたことで、全国から依頼が殺到(現在はネット受付を終了)。寺を訪れる人よりも、インターネットからの依頼のほうが多いといいます。

「うちは1割が、お寺に来る」(大法寺 長谷雄住職)
「9割がインターネット?」(記者)
「そうです」(大法寺 長谷雄住職)

 2つの寺で集まった初穂料は、郵送料などを除いた金額が岐阜赤十字病院へ寄付される予定となっています。取材時点での、金額を尋ねてみると…。

「180万円はいっています。びっくりしています。ありがたいです」(弘峰寺 田村住職)

 住職のアイデアから生まれた善意の輪。この御朱印のインターネットでの受付は終了しましたが、直接寺を訪れる場合は6月末まで受け付けているということです。

【中京テレビ 「キャッチ!」 6月12日放送より】

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