
公用車を“カーシェア” 相乗りならではのメリットも 各地で疑問の声上がる“公用車”問題に打開策 愛知・扶桑町

県の知事や町の議長らが乗る“ 公用車”。中には1台2000万円の車もあり、住民から疑問の声もあがっていますが、愛知県扶桑町では、非常に珍しい公用車の“カーシェア”が始まっていました。
扶桑町の鯖瀬武町長と杉浦敏男議長。
町のトップ2人が公務の移動手段に使うのは、1台の公用車。特別職専用の公用車1台を2人で“カーシェア”しているといいます。
1台435万円で購入したクラウン。これまでは町長と議長1台ずつありましたが、「節約できるところは節約して、本当に必要なところに予算が回せるように」ということで、1台を売ることに。
走行距離が7年で5500キロと少なかった議長公用車が、今年9月のネットオークションで203万円で落札されました。
公用車1台を2人で使用することになったため、目的地が同じ場合、町長と議長が相乗りすることも。“カーシェア”ならではのメリットもあるそうです。
「貴重な意見交換の時間になるので、ありがたい時間です」(鯖瀬 町長)
別の場所への移動が重なった場合は、議長がハイヤーやレンタカーなどの別の車を手配して運用しているといいます。
経費の無駄を省こうとする町の決断に町民は-。
「不要なものを減らして、必要な方に回してもらえれば」
「(税金を)払っている身からすると、もったいないなと思うので、踏み切っていただいたことに関してすごく良かったなと思います」(扶桑町民)
無駄遣いとの批判もあり、各地で広がる公用車の問題について、鯖瀬町長は“住民目線・住民感覚”が大事だといいます。
「今後は災害時などを考えながら、大衆車でもいいと思っています」(鯖瀬 町長)
公用車を売って得たお金は、今後、町の一般財源として使われ、8年目を迎えた町長の公用車はあと7年使う予定だということです。