愛知16区　自民党は公明党候補者を支援へ　地元の自民党市議反発「我々は動かない。選挙協力はしない」

次の衆議院議員選挙をめぐり、愛知16区では自民党が候補者擁立を見送り公明党の候補者を推薦する方針を固めました。しかし、地元の自民党議員からは、選挙協力しないと反発です。

6日訪れたのは、小牧市議会の自民党会派「牧政会」です。ここにいたのは、自民党小牧支部で幹事長を務める澤田勝已市議です。

「国会の会期末で解散を打ったとしてもわれわれは動かない。選挙協力はしないということです」

澤田市議は、次期衆議院議員選挙をめぐった自民党本部の決定事項に、納得がいかないといいます。それが、愛知16区の自民党候補の擁立見送りです。

衆議院の選挙区は全国で新たに10増えます。そのうちの1つが、犬山市や小牧市などを含む愛知16区です。この選挙区から2023年3月に出馬を表明したのは、公明党の伊藤渉衆議院議員です。

前回の統一地方選挙では…

公明党の伊藤渉衆議院議員「自民党からも支援を受けて与党統一候補として衆議院議員選挙を戦いたい」

しかし、自民党愛知県連としては、独自候補の擁立を訴え、県連幹部や16区内の県議らが会合を開き議論を進めていました。

5月末に事態が動きます。東京都内で自民党と公明党の選挙協力が難航したことのあおりをうけ、自民党本部が愛知16区で公明党・伊藤渉さんへの推薦の方針を打ち出したのです。

記者リポート「伊藤渉さんのポスターが16区内の各地で張られていますね」「あ、ここにもありますね」

晴れて与党統一候補となった公明党の伊藤渉さん。選挙に向けて着々と準備を進めますが、地元の自民党の澤田市議は。

自民党の澤田勝已市議「（自民党から候補者が）出て敗れたということであればわかるが、出さずに応援だけはやらない。党辞める人もいる。ある党員が、そうなるなら自民党を辞めると。そういった人も出てくる恐れがある」

今後、愛知県連では16区内の県議や市議らと話し合う場を設け、今後の方針を確認する予定ですが、話し合いは難航しそうです。

愛知16区ではこのほか、立憲民主党が前衆議院議員の松田功さんを、国民民主党は新人で医師の福田徹さんをそれぞれ擁立すること決めています。