被害者の夫｢私を刺せばよかったのに｣　事件の背景に容疑者の女の執着か　26年前の名古屋・主婦殺害

奈美子さんの夫 高羽悟さん：

「もうわからないね。時間がたつにつれて全然理解できない」

事件に関する聴取に協力するため、警察署へ向かう高羽悟さん(69)。26年前、西区のアパートで妻・奈美子さんを殺害されました。

事件発生から26年を目前に逮捕されたのは、安福久美子容疑者（69）。悟さんとは高校の同級生で、同じ部活に所属していました。

ラブレターを渡されるなど、悟さんは安福容疑者から好意を寄せられていたといいます。

その好意は、別々の大学に進んでからも…。

大学時代、悟さんが部活の練習をしているところへ、安福容疑者が突然訪問してきたというのです。

高羽悟さん：

「『こんなことされたら困る』と僕が言ったんじゃないかな。喫茶店で言ったと思うが、（安福容疑者）しくしく泣き出して」

その後、奈美子さんと結婚した悟さん。

約20年間、安福容疑者とは連絡を取っていなかったといいます。

2人が再会したのは、高校を卒業してから約25年後に開かれた部活のOB会。事件の5か月前のことでした。

高羽悟さん：

「（安福容疑者は）仕事しながら結婚もしているから、『家事も仕事も大変』と明るい感じで、『すごく頑張っている』と。ふっきれたのかな、よかったという話はしていた」

事件後も気にとめることがなかった安福容疑者の存在。奈美子さんと安福容疑者は面識がなかったとみられています。

約3時間の聴取を終えた悟さんは…。

高羽悟さん：

「なんで奈美子だったんだと。自分を刺しに来ればよかったんだと、私に対する恨みならね。動機がよくわかっていないので、もう少し動機がわかってきてから」

警察は、悟さんに対する安福容疑者の執着が犯行の動機につながった可能性もあるとみて、詳しく調べています。