
新型コロナワクチン接種後 一時寝たきりに 「この手帳がないと“自称調子の悪い人”」 9回目の定期接種始まるも…国への不信感強まる後遺症患者 医師団体は“ある申し入れ”

9回目の新型コロナワクチンの定期接種が始まりました。一方、で体調不良に悩む人は国への不信感を強めています。こうした中、医師の団体は“ある申し入れ”を行いました。
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(大石邦彦アンカーマン)
「名古屋市では、10月15日から新型コロナワクチンの定期接種がスタートします。対象となっている高齢者のみなさんは、打つのか打たないのか。中川区の加藤クリニックで聞いてみます」
日本では10月から再び定期接種が始まった、新型コロナワクチン。名古屋市では15日からです。
(加藤クリニック 加藤政隆院長)
Q.定期接種の準備はしている?
「しています。今のところ予約されている方が1人と非常に少ない。ファイザー社のコミナティというワクチン」
接種しやすいように薬と注射器が一体になった、新型コロナワクチン。しかし、このクリニックで用意しているのは一箱だけ。たったの5人分です。
新型コロナワクチン 自己負担は?
(加藤院長)
「1つは接種費用なんですが、国が負担しない分だけ名古屋市に負担して頂いているんですが、それでも7700円とインフルエンザワクチンの倍の価格帯」
国策で行われる定期接種では、対象者は一定の補助を受けられますが、新型コロナワクチンは、今年度から国の助成金がゼロになり、自治体の補助だけになります。
新型コロナワクチンの費用は、1回約1万5000円ですが、名古屋市の場合半額の7700円が自己負担となります。
今回定期接種の対象となるのは65歳以上と、60歳~64歳の基礎疾患がある人。クリニックを訪れた高齢者に聞くと…
(80代)
Q.ことしの新型コロナワクチンは1本7700円だが?
「ものすごく高くなった」
(70代)
Q.定期接種は打つ?
「打たないです。副作用が出たとか後遺症が残るとかあるじゃないですか」
(80代)
Q.これまでワクチンは何回打った?
「6回です」
Q.ことしは打つ?
「大変なピークがあるといえば、命にかかわるので打ちますね」
(70代)
Q.1本いくらなら打つ?
「1000円以内。私たち高齢者の所得がない人は、1000円がOKの(打てる)金額。それ以上になると考える」
Q.1本7700円の今年なら?
「やめようかなという可能はある」
6月は3人、7月は13人、8月は32人 増加するコロナ患者
減り続けているワクチンの希望者。しかし、ひと月ほど前の取材では新型コロナの感染者が増えていました。
【ことし8月の取材】
(加藤院長)「コロナ。赤い線が出たということは、コロナ陽性。今の症状は咳?」
(患者)「咳はない、熱だけ」
(加藤院長)「喉も痛くない?」
(患者)「痛くない」
この日、来院した発熱患者のほとんどにコロナ陽性の判定が。
クリニックの記録では6月は3人、7月は13人に増え、8月は32人とさらに倍増。
加藤医師によると今後、冬にかけても…
(加藤院長)
「増えるのではないかという予想。冬にかけていろんなイベントがあって、人が集まる機会が多くなる。人と人の交流があれば、当然感染の機会が増える。高齢の方、病気を持っている方は積極的に打ったほうがいいと思う」
国策としておこなわれるワクチン接種は、これで9回目に上りますが、一方で数年にわたり接種後の体調不良に苦しんでいる人もいます。
「この手帳がないと、ただの“自称調子の悪い人間”」
(石黒さん)
「2回目接種した3日後から何もできない状態」
愛知県春日井市在住の石黒宏幸さん49歳。4年前のワクチン接種後、強い倦怠感や息苦しさに襲われ約2年間、寝たきりでした。
(石黒さん)
「その当時は絶望ですよね。薬をもらっても良くならない。先生も『うちじゃわかりません』と」
(母親・70代)
「このまま『生涯動けない体になってしまうのでは』と不安はありました。それが一番不安でした」
症状は今も無くなっておらず、医療費の支給を受けられる国の救済制度で倦怠感や発熱など7つの症状が認定されました。
(石黒さん)
「この手帳がないと、ただの“自称調子の悪い人間”なんですよ。検査で異常が出れば『これが異常のデータです』と。数字を見れば医者も認められる。でも(異常が)出ないんです」
石黒さんは、国のワクチン後遺症の対応が不十分だとして、国に謝罪や損害賠償を求める裁判の第二次訴訟に原告として参加しました。
(石黒さん)
Q.国は忘れようとしている?
「国は隠そうというか、うやむやになるのを待っている。ワクチンで被害に遭われた方は『こうしてください、こういう制度があります』など、その気になればできるじゃないですか」
「最終決断、これしかない」
そして、新型コロナワクチンの副反応や治療法を研究する医師の団体「ワクチン問題研究会」は9月、ある行動に。
(ワクチン問題研究会 福島雅典代表理事)
「(コロナワクチンの)承認取り消しと回収を法律的根拠に基づいてやるべき段階では」
国が救済認定した分だけで健康被害は9300件。そのうち死者は1000件を超えた中、安全性に問題があるとしてメッセンジャーRNAワクチンの承認取消と市場回収を求める要望書を厚生労働省に提出しました。
(ワクチン問題研究会 福島雅典代表理事)
Q.これは最終決断?
「最終決断、これしかないと思いますよ。いったん止まらないといけないと思う」
今も国策として続く新型コロナワクチンの接種。しかし、副反応や健康被害の原因究明は進まないのが現実です。