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伊勢エビ激減で“超高級食材”に 海水温上昇や台風などの影響で… 漁師は「違う商売考えないと」 三重・志摩市

10.20(月)18:29
全国でも有数の伊勢エビの水揚げ量を誇る、三重県志摩市の和具漁港。きのう、丁寧に網から外された伊勢エビが並びました。一見、大漁に見えますが…
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(伊勢エビ漁師)
「7、8年前に比べたら激減ですよね」
Q.増える見込みは?
「なかなか難しい。自分らが漁師やっているうちに戻るかな。生活も苦しくなってくる。みんな違う商売考えないかん」
地元の海では「海水温の上昇」の影響で、伊勢エビが隠れ家にしたりエサとして食べる海藻が、ウニの仲間などに食べつくされてしまう「磯焼け」が起きています。
このため、伊勢エビの漁獲量の減少を引き起こしているのです。
地区では、資源管理の目的で漁の解禁を半月近く遅らせました。そして、今シーズン初日のきのうの水揚げは、108キロという結果に。
この量は去年より14キロ少なく、おととしの4割ほどに留まりました。さらに伊勢エビへの悪影響は他にも。
「これだけ少なかったら”超”高級食材に」
(和具海老網同盟会 小川吉高副会長)
「台風のうねりが出ると網にダメージがあって、伊勢エビがいたむ。海の状況がいいときにやろうかと」
ことしは、10月に発生した、2つの台風の影響も大きかったといいます。
これまで海水温の上昇を受けて、東北地方などで豊漁が続いている伊勢エビ。三重県の漁師にとっては、我慢の日々です。
(小川副会長)
「自然だから仕方ない。戻ってこいと言うわけにもいかないし」
Q.何か対策は?
「ない。これだけ少なかったら”超”高級食材になっていくのでは」
きのうの伊勢エビの卸売り価格は1キロあたり7500円ほどで、去年より1800円高くなりました。