ガソリン「高いところと20円くらい違う」価格高騰の中…全国平均より“10円以上安い”スタンドに行列 どうなる減税
今後の国会運営をめぐり、与野党双方から国民民主党にアプローチが続いています。看板公約のひとつ、ガソリン減税が実現するとガソリン価格はどう変わるのでしょうか?
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高止まりになっているガソリン価格。直近の平均小売価格は1リットル当たり「174.5円」で、私たちのお財布を直撃しています。
(ドライバー)
「高い。どないもできない。トラック業界は社長や経営者は大変」
「車がないと生活もできない。ちょっと上がってもやむを得ない。ガソリンがないと走らないので」
これでも、国から石油元売りに支給される補助金で17円、抑えられた価格ですが、補助金があっても「まだ高い」というのがホンネ。
ここで注目されているのが…
「ガソリン減税」実現なるか?
(国民民主党 玉木雄一郎代表)
「ガソリンの暫定税率やめましょうよ」
「手取りを増やす」をキーワードに、衆院選で躍進した国民民主党。ガソリン減税=「トリガー条項」の凍結解除は「年収103万円の壁」の見直しと並び「看板公約」でした。
「トリガー条項」は、レギュラーガソリンの全国平均小売価格が1リットル160円を3か月連続で超えた場合、価格に上乗せされている特例税率を停止して、25.1円引き下げる措置です。
東日本大震災の復興財源確保を名目に2011年以降は凍結。国民民主党の玉木代表は、凍結解除に政治生命をかけると明言し、与党側と協議したこともありました。
(玉木代表 ことし2月)
「ただでさえ難しい“減税”という政策を進めることができなくなったのは、極めて残念」
与党側の慎重姿勢を崩せず、協議は打ち切りになりました。
しかし、衆院選で少数与党になり国民民主党と接近したいのが自民党。
(自民党 森山裕幹事長)
「補正予算の関係もあり、来年度予算の問題も税制を含めて、できるだけそのことを政策に生かせるよう協議していきましょうと合意できた」
円滑な国会運営のためにも国民民主党と政策協議で折り合うことが必要となり、ガソリン減税が実現するのかどうかも注目が高まっています。
(ドライバー)
Q.1リットル何円になったらうれしい?
「150円くらい。それはわからないけど…」
Q.150円でいい?
「100円の方がいい。安ければ安いほどいい」
「かなり安い」「安くていいよと聞いて…」
名古屋市中区にあるガソリンスタンドでも話を聞いてみました。
(ドライバー)
「この周辺では一番安いので」
Q.やっぱり結構安いですか?
「安いですね。高いところと20円くらい違う」
「かなり安いから、わざわざ清須市から来て(ガソリンを)入れている」
Q.ここのガソリンスタンドはよく利用する?
「いや(友達に)ここいいよというのを聞いて、きょうはじめて来ました。安くていいよって」
このガソリンスタンドのレギュラーガソリンの価格は、1リットル当たり159円。
全国平均の価格を10円以上も下回っていて、少しでも安くガソリンを入れたい人たちが平日でも集まってきます。
(タカラ石油 平野由次店長)
「あらかじめ近郊のガソリンスタンドの値段を調べて、その中で一番安い値段でやっている」
安くガソリンを提供するために、企業努力を重ねていると言いますが…
(タカラ石油 平野由次店長)
「160円から170円が主流になっているので、なんとか対抗してこの値段でやっているが、本当に限界です」
トリガー条項の凍結解除はガソリン減税なので、店側は利益を減らすことなく、より安くガソリンを提供できることになります。
(タカラ石油 平野由次店長)
「ガソリンにはいろんな税金がかかるので、その一つでも税金がなくなれば価格が安くなると思うので、それはありがたい」
期待が高まる一方で、ガソリン減税は大幅な税収減となる可能性も指摘されています。果たして実現できるのでしょうか。