
現役警察官がアイドルグループ『断絶』を結成! ムード歌謡で呼びかけるのは“ロマンス詐欺の断絶” スーパー銭湯アイドル『純烈』も応援? 岐阜県

10月15日、岐阜県庁ミナモホールで開かれた式典。知事らも参列する厳かな場に、突如、現れた謎のマスクマンたち。なんとも場にそぐわないアイドルグループのようですが、実は、メンバーは全員警察官。一体、何をやっているのでしょうか…。
岐阜県警から4人組アイドル『断絶』が誕生!

岐阜県警察音楽隊。音楽を通して、県民と警察をつなぐことをまかされた部隊です。
この日の演奏会に向けて最後の調整をしていたのですが、楽団の練習もそこそこに、用意されたのはマイクスタンド!?
すると、4人の男性がマイクの前に立ち、昭和感たっぷりのムード歌謡を歌い始めました。
実は彼ら、この日、デビューする男性ボーカルグループなのです。グループ名は『断絶』。

普段は制服姿で犯人を護送するなどの職務にあたり、音楽隊としても活動しています。ただ、ボーカルグループは初めてとのことですが、その狙いは…?
岐阜県警察音楽隊(作詞・作曲) 大森恒司楽長:
「急増しているロマンス詐欺の被害を防止するために。“ロマンス”というキーワードからムード歌謡かなと」
岐阜県内のSNS型ロマンス詐欺の被害は、2025年8月までで108件と、すでに去年1年間の件数(102件)を超えていて、被害額は約6億円。
このグループの活動を通して被害をなくせればと考えたのです。
実際の歌詞の中でも『信じちゃいけない、会ったこともない、あなたを。お金を(お金を)渡しちゃ(渡しちゃ)いけません』という一節が。女性隊員も合いの手を入れて、音楽隊みんなで注意喚起します。

ただ、この雰囲気、あのグループに似ているような…。
岐阜県警察音楽隊(作詞・作曲) 大森恒司楽長:
「まぁ、純烈さん。別にまねたワケじゃないけど、ちょっと雰囲気的に…。純烈さん側には一応OKか聞いたんですけど、ダメじゃないけど…まぁ、いいとも言わんけど…応援してるみたいな」
あのスーパー銭湯アイドル「純烈」からも背中を押してもらっている…んだとか!
果たして、この活動、県民は受け入れてくれるのでしょうか?
ついに迎えた本番…気になる県民の反応は?

初披露の場は、地域に貢献した人などを表彰する式典「岐阜県安全・安心まちづくり県民大会」。知事も参列するなど、かなり厳かな雰囲気です。
まずは、いつも通り音楽隊の演奏からスタートしましたが、『断絶』の4人だけ舞台袖で早着替えです。メンバーの一人、若山さんに意気込みを尋ねると…。
岐阜県警察音楽隊 若山大祐さん:
「これから本番なんで一生懸命頑張ります!」

そして、司会者から入場を促され、舞台上へ。少し緊張した様子でしたが、無事、歌いきりました!
会場から「歌手デビューしたらどうや」という声援が上がるほど好感触!
来場者たちも「すごく良かったです。みんな楽しそうでしたし」「面白かった。かっこいい人たちだったかな」と笑顔で話していました。
岐阜県警察音楽隊 若山大祐さん:
「こういう活動を通して詐欺の被害とかが未然に防げたら、それが一番いいことなので、それを目指して今後もどんどん歌っていけたら」
現役警察官が結成した異色のアイドルグループ『断絶』。警察官による新たな防犯活動の形として、注目を集めそうです。