変わるお正月 1980~90年代は“福袋争奪戦” 1万円札を握りしめた多くの人が詰めかける 今は「必要な物だけを…」
2025年がはじまりました。お正月の過ごし方も、昔と今では少し変わったなぁと感じる人もいるのではないでしょうか。
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では、昔はどんなことをして過ごしていたのか。街の人に聞いてみました。
「初売りも2日になると、バーゲンみたいな感じで行っていた」
「昔は福袋を買いに行った。朝一番から。もう押されて押されて、自分の欲しいものが取れないくらい」
1989年1月4日の映像には、名古屋の百貨店松坂屋に詰めかける大勢の人の姿が。皆さんのお目当ては「福袋」。果たしてどんな福をつかめるのか!
1万円札を握りしめた多くの人でにぎわい、飛ぶように売れていました。さらに…
1995年1月4日の映像も、人、人、人!バブル経済の崩壊を経て、福袋目当てに5000人もの客が訪れました。
これが、かつての新年の象徴的な風景でしたが…
“体験型の福袋”なども登場
(50代)
「(福袋は)自分の好みではない物も必要ない物も入っているので、倹約というかたちで、必要な物だけを買うようになった」
その後、福袋は時代の流れとともに中身が見えるようになったり、舞妓さんと一緒に京都の文化財などを巡ることができる「体験型の福袋」などもお目見えしたりと、多様化していきました。
ほかにも、年末年始の過ごし方で変化してきたことは?
「年賀状は出さなくなった」「友達はラインで…」
(40代)
「年賀状はあまり出さなくなった。会社もあまりやらなくなって、友達はラインで送る」
(60代)
「年賀状は、プリンターが壊れたタイミングで出すのをやめた。年末になると(年賀状の用意を)“そろそろ、やらないかんなぁ”というのがなくなったので楽です」
“年賀状じまい”をしたという人も多いようですが…
1989年の11月。お年玉つき年賀はがきが売り出され、名古屋の中央郵便局には、朝から約250人が列をつくりました。
この日は、抽選で「鯛」が配られることもあり、郵便局は大賑わい。この時代は“年賀状じまい”という言葉は、ほとんど聞こえてくることはありませんでした。そして…
「思い出の一環」年賀はがき 22円値上がり
ことし10月。30年ぶりに郵便料金の値上げが行われました。年賀はがきは前の年から22円高くなり、1枚85円に…
当初発行枚数は、需要の減少を見込んで、10億7000万枚と前年より約25%少なくなりました。
年賀状離れはずいぶん加速しているように感じますが、こんな声も…
(50代)「(年賀状を)この子たちは出すみたいです」
(中学3年生)「出しますね。友情を残したい」
(50代)「中学3年生でみんなバラバラになっちゃうので、思い出の一環のような」
(40代)「(ラインだと)リアルタイムですぐにリアクションをもらえるが、年賀状をもらうのも良かった」
変わりゆく年末年始の風景でした。