「妹や子どもたちに報告しました『次はうちだよ』って」 26年の時を経て迎えた逮捕劇 ほかの被害者遺族にも希望

1999年11月、名古屋市西区のアパートで、当時32歳の高羽奈美子さんが殺害された事件。
事件の捜査本部が置かれている西警察署に5日、動きがありました。
記者:
「今、似顔絵の描かれたポスターがはがされました」

警察は血液型がB型の女が犯人とみて、似顔絵付きのポスターを毎年全国に1万枚掲示し、奈美子さんの夫・悟さんたちと情報提供を呼びかけてきました。
発生から26年を前に逮捕されたのは、悟さんの高校の同級生、安福久美子容疑者でした。
長年続けてきた、情報提供を呼びかける活動は、ようやく終止符が打たれることに。
26年間、捜査から逃れ続けた安福容疑者。

現場に持ち込んだ鋭利な刃物で、高羽さんの首を刺すなどしたとみられていますが、捜査関係者への取材で、安福容疑者が「凶器を処分した」という趣旨の供述をしていることが新たにわかりました。
26年の時を経て迎えた今回の逮捕劇は、ほかの被害者遺族にも希望をもたらしています。
天海としさん:
「テレビつけて速報が流れたときは鳥肌が立って、パーって明るくなりました。泣けてしまってうれしくて…」
容疑者逮捕の喜びを語る天海としさん。

悟さんとともに、長年事件の情報提供を呼びかけてきた仲間です。2010年には、ともに時効の撤廃を実現しました。
そんな天海さん自身も、未解決事件の被害者遺族のひとり。
2004年9月9日、天海さんの妹・加藤利代さんが、豊明市の自宅で子ども3人とともに殺害され、自宅が放火されました。
事件は21年間、未解決のままです。
天海さんは犯人逮捕を願い続け、あの日から流れた月日をスマートフォンで数えています。

天海としさん(今年9月の取材):
「もしかしたらダメなのかなって思うときがあるので、そういうときは絶対見る」
「へこんでいるとき見ることが多いですね。へこんでいるというか負けそうなときっていうのかな」
発生から26年たっての知らせは、希望の光になりました。
天海としさん:
「妹や子どもたちに報告しました『次はうちだよ』って」
「(警察は)しっかり捜査してこの追い風にのって、がんばってひとつでも多くの未解決事件を解決してほしい」





