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廃棄食品が“家”になる!? 被災地で活用された簡易住宅「インスタントハウス」が進化 ヒントは和菓子に?

CBCテレビ
08.31(日)07:02

能登半島地震の被災地でも活用された簡易住宅の「インスタントハウス」。さらに多くの人に届けられるよう進化しています。使われていたのは廃棄される「食品」でした。

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(桜沢信司気象予報士 名古屋・昭和区)
「名古屋工業大学にやってきました。敷地内に、校舎とはちょっと違った雰囲気の建物が…これがインスタントハウスですね」

インスタントハウスといえば、円柱と円錐を重ねたような形が特徴の簡易住宅。

早く低コストで施工でき、能登半島地震の被災地にも、開発した名古屋工業大学の北川啓介教授によって、約250棟が設置されました。

今回、新たなインスタントハウス開発の最前線にカメラが入ることに。

(名古屋工業大学 北川啓介教授)
Q.ここ(インスタントハウス)にずっといるんですか?
「そうです、いつもここにいます」
Q.研究室は?
「こっちの方が快適なので」

中に入ると…

(桜沢)「涼しい!広くて大きいですね」
(北川教授)「天井も高めにしています」

キャンパス内に建てたインスタントハウスの研究室は、広さは18畳ほどで、能登半島地震で作ったものとほぼ同じサイズ。重さは120キロ、大人4人で運べるほどの軽さです。

室内は“断熱材効果”で外より9℃ほど涼しく!

(北川教授)
Q.これ何でできているんですか?
「発泡ウレタンといいまして、建物を作るときに内側から吹き付けて断熱材にするもの」
Q.断熱材をそのままにしている?
「そうなんです」

インスタントハウスは、ポリエステル製のテントシートを空気で膨らませ、発泡ウレタンの断熱材を吹き付けるだけで完成。

厚さ4センチほどに重ねられた断熱材の効果で、室内はエアコンがなくても、外より9℃ほど涼しくなっていました。

実はこのシートと断熱材が、インスタントハウスの「独特な形」も支えているのです。

(桜沢)
「普通大黒柱があるじゃないですか、これはないですよね?」
(北川教授)
「ないです。ない方が強いんです。柱とか梁があると地震を受けたときにそれが力を受けちゃう。全体で力を受け流す構造になっていて弱い所がない」

綿密な構造計算をもとに、150以上の試作を重ねて完成した、強くて軽いインスタントハウス。北川教授はいま、さらなる進化に取り組んでいます。

廃棄される食材で「もっと安く…」

(北川教授)
「値段をもっと落としたいと。半額になれば2倍の人に届けられるし、10分の1だったら10倍の人(に届けられる)。いわゆる“廃棄物”で家を作れないかと。それで着目したのが“フードロス”」

まだ食べられるのに廃棄される「フードロス」は、世界中で問題に。インスタントハウスを届けるため、海外の被災地や難民キャンプなどに足を運ぶ中で、廃棄せざるを得ない食品を有効活用できないかと考えたそうです。

実用化に向けた実験の様子を、初めて撮影させてもらいました。

(北川教授)
「きょうはこれでハウスをつくります」
Q.何ですかこれ?
「元々ばれいしょ(ジャガイモ)だったもの。お菓子の工場や弁当の工場とかで最後にゴミになってしまうもの」

使うのは本来なら廃棄されてしまう、ポテトチップスなどお菓子のかけら。これをインスタントハウスの形を維持するためになくてはならない「シート」と「断熱材」に変わる素材に活用しようと考えているのです。

水と混ぜ合わせて、30秒ほどもみこんでいくと…

(桜沢)「粘りがすごいですね」
(北川教授)「そうなんです。これが接着剤になる」

お菓子に多く含まれるデンプンが水と反応し、ノリのような粘り気が。

こうしてできた接着剤に、これまた捨てられるはずだった布の切れ端や新聞紙などを浸してドーム型に貼り合わせていきます。

(桜沢)
「貼り終わりました~!これをどうしたら完成?」
(北川教授)
「太陽の熱でちょっとずつ乾燥しているので、もうちょっとすれば乾燥して固くなってきます。そうしたら型から外して家ができあがる」

ヒントは…実家の老舗和菓子店

北川教授がフードロスに注目するようになったのは、自身のルーツも関係していました。

(北川教授)
「ただいまー」

出迎えてくれたのは、父・玉一さん。北川教授の実家は、名古屋市北区で60年の歴史をもつ和菓子店「尾張菓子 きた川」で、名物の「へそくり餅」は、藤井聡太七冠が「勝負おやつ」に選んだことで一躍有名になりました。

(桜沢)
「おいしい、とろとろフワフワ。空気がいっぱい入ってるのが分かります」

空気をたっぷり含んだフワフワの食感が特徴の「へそくり餅」。空気を使うことは風船や、600枚の新聞紙を貼り合わせるなどした初期のインスタントハウスのアイディアに繋がったそうです。

(北川教授)
「ここの店はびっくりするくらいフードロスが少ない。難民キャンプや被災地は結構フードロスが出る。それを有効活用できないかなと。子どもたちが自分たちで家を作ることができれば(フードロスの)有効利用だし、地球環境にすごくいい」

“進化系”インスタントハウス 1日乾かすと… 

さて、お菓子のかけらから作ったインスタントハウスの素材。1日乾かした状態のもの見せてもらうと…

(桜沢)「結構硬い」
(北川教授)「硬いし軽い。軽いというのが断熱性能がある証拠で、もうちょっと断熱性能が欲しければ、また(布などを)足していく。その土地、風土にあわせて作っていく」

これに石灰を薄く塗れば、防水や防虫対策ができるほか、布や古着を重ねれば、能登半島の被災地に届けたものと同等の強度も実現できるそうです。

(北川教授)
「いわゆる廃棄物だけで家ができるようになれば値段も下げられるし、もっと簡単に作れる。もっと身の回りにあるもので家を作れる世界にしていきたい」

「多くの人に喜んで欲しい」という北川教授の思いが込められた「強くて軽い」、新しいインスタントハウス。今年11月頃の実用化を目指しています。

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