
竹中直人さんと高橋ひとみさんが夫婦役で出演 “ご当地短編映画”を蒲郡市・幸田町が共同製作 監督やプロデューサーは未経験者

「久しぶりだね。大きくなったなぁ。君みたいな若者が幸田町を盛り上げていかなきゃいけないんだから」
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張りのある声で男性にこう話しかけるのは、俳優の竹中直人さん。これは、愛知県の蒲郡市と幸田町が舞台の短編映画「『街』の記憶、僕の未来」のワンシーンです。
竹中さんは俳優の高橋ひとみさんとみかん農業を営む夫婦役で出演。映画は内気な性格の主人公の青年が、忘れていた自分の記憶をたどりながら過去と向き合う物語です。
(高橋ひとみさん)「街は人なんだから元気が一番」
(竹中直人さん)「街が人っていうのはおかしいでしょ」
この日(3月11日)は、最後の撮影日となりました。
(竹中直人さん)
「5年前『ゾッキ』という作品で監督をした。そこで蒲郡という街を深く知った。久しぶりの蒲郡はとても柔らかく、いい香りがして落ち着く」
(高橋ひとみさん)
「最近もドラマでこちらに来させていただいているし、何度も通っているんですけど、本当に美しい場所で食べ物もおいしくて。撮影があるって言っただけで飛び込んできた感じ」
監督やプロデューサーらは未経験者 1年間プロの下で学ぶ
現場の雰囲気の良さがうかがえる今回の映画は「もっと街の魅力を県の内外にPRしよう」と、蒲郡市と幸田町が共同製作したもので15分の短編映画として2本手がけます。
映画製作にかかった費用はあわせて1000万円。2つの自治体で分け合います。そして、映画を指揮する監督やプロデューサーなどを担うのは、応募で選ばれた市民など地域にゆかりのある人たちで映画制作は未経験。1年間プロの下で撮影や演出などをしっかり学んできました。
(幸田町在住 神田太一 監督)
「夢のような楽しい一週間を過ごさせていただいている。自分が書いた脚本を俳優さんが演じられるとこんなにも世界が広がるんだと」
そんなフレッシュな監督らの姿に竹中さんはこう評価します。
(竹中直人さん)
「『こんな芝居しかできないのか』とかもなく、柔らかく紳士的なまなざしで我々を見つめてもらい、年取ることも悪くない、もう少しこの世界で生きていこうと勇気を与えてくれた」
「きれいだね、この街どこだろう」と関心持って…
一流の俳優に、こういわしめた製作側の蒲郡市と幸田町。これまでも映画やドラマなどのロケ誘致を積極的に行ってきた経験と今回の当地映画の制作でさらなるPRにつながればと期待を込めます。
(蒲郡市 シティセールス推進室 小山道徳 室長)
「ストーリーを大事にしてその後ろに蒲郡と幸田があるところを大事にしている。作品を見て『きれいだね、この街どこだろう』と関心を持つことに繋がっていければいい」
映画は3月29日に公開され、今後はコンテストなどに出品していく予定です。