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「あんかけスパゲッティ」有名チェーンの太麺は全て同じ工場で作られていた!?しかも名古屋から遠く離れた富山に工場が!

あんかけスパ

「味噌カツ」「ひつまぶし」「きしめん」など、地方色豊かな「名古屋メシ」の中でも熱心なファンが多いのが、太麺に濃厚なソースを合わせた「あんかけスパゲッティ」。「あんかけスパ」の元祖と言われる「ヨコイ」の客は、「20年間これ。食べないと気がすまない」「スパイシーさがあっていい」「あんと太麺が合う」と話し、おいしそうに頬張る。今回は、名古屋のソウルフード「あんかけスパ」の製造現場に潜入した。

【動画を見る】元祖あんかけスパ「ヨコイ」の工場に潜入!もちもち太麺パスタができるまで

激撮!小麦粉から乾麺まで…全部を担うパスタマシン

「ヨコイ」の三代目、横井慎也副社長によると、「うち以外のあんかけスパゲッティ屋さんも、同じ工場で作った麺を使っている」とのこと。ライバル店同士、同じ麺を使っているという。


さまざまな専門店で使われる“太くてもちもちとした麺”は、実は名古屋ではなく、約200キロ離れた富山県の工場で作られている。一体どんな工程で作っているのか? 


田んぼに囲まれたのどかな町にある「日本製麻株式会社」北陸工場(富山・砺波市)を訪ねた。



  • 「日本製麻株式会社」北陸工場


名古屋から車で約3時間、工場に着くと「日本初の国産パスタ」と書かれた看板が。


「日本製麻」は、日本で初めて機械でパスタを製造した歴史ある会社。担当者が最初に案内してくれたのは、高さ約18メートルのタワーが3本並んだ「サイロ」と呼ばれる貯蔵庫だ。サイロ内には小麦粉が150トンあり、これを約15日で使い切る。



  • パスタ製造マシン


サイロからパスタ製造マシンに運ばれるのが、カナダ産のデュラム小麦粉。歯切れが良く、茹でても伸びにくいパスタになるそう。たった1台のこのマシンで、小麦粉から乾麺になるまでの全ての工程を担うというから驚きだ。



  • 使用するのは、カナダ産のデュラム小麦粉


ステンレスのマシンに送られた小麦粉。中では羽根がぐるぐると回転しており、小麦粉と水をまんべんなくかき混ぜていく。



  • ダイスからにゅるにゅると出てくる麺の映像は必見!


水分を含んだ小麦粉は、回転するスクリューに乗ってマシンの奥へ。1トンに達する力で圧縮されて生地になり、たくさんの「ダイス」という部品から押し出されて、弾力のある麺になる。



  • あんかけスパの麺は、3割近く大きいダイスを使用


一般的なパスタに使われるダイスの穴は1.7ミリ幅だが、あんかけスパは2.2ミリ幅と3割近く大きい。番組ディレクターが許可をもらってボタンを押すと、ダイスの穴から、麺状になった生地がにゅるにゅると出てきた。


その後、カットされたぷるぷるの麺は、「ステッキ」と呼ばれる棒にかけられ、全長約25メートルにも及ぶトンネルのような乾燥機へと運ばれる。



  • 一般的なパスタの乾燥時間は約7時間


乾燥機は奥に行くにつれて温度が高くなる。少しずつパスタを乾燥させることで、ひび割れを防ぐそう。一般的なパスタの乾燥時間は約7時間だが、あんかけスパ用は通常よりも太いため、さらに長い時間をかけて乾かす。


パスタの味や食感などをチェックする「官能検査」も


  • 「ステッキ」が抜き取られる高速技は、ちょっとした見ものだ


完全に乾いたパスタは、再びマシンへ。U字パスタが台に置かれる寸前、ものすごい速度で抜き取られるステッキ…この高速技は、ちょっとした見ものだ。



  • U字パスタは両端と真ん中がカットされ、4本に!


U字パスタは両端と真ん中がカットされ、4本に! ようやく市販されているなじみの姿に変わった。



  • 官能検査


だが、作業はまだ終わらない。パスタの味や食感など、おいしさに関わる8項目を厳しくチェックする「官能検査」が残っているのだ。



  • 厳しい検査に合格したパスタ


厳しい検査に合格したパスタは、衝撃をやわらげるためにくねくねと曲がった道を下って規定の量に分けられ、袋へ。



  • 長い工程を経てようやく袋へ


日本最古のパスタメーカーで作られたあんかけスパ専用の太麺は、ようやく富山の工場から名古屋へと送られる。長旅を経て、「ヨコイ」をはじめ、各専門店に届けられるのだ。


番組概要

番組名:工場へ行こう III AMAZING FACTORY
出演者:(ナレーション) 平泉 成、城ヶ崎祐子
公式ホームページ:https://tv-aichi.co.jp/koujou3/
放送日時:毎月第1土曜午後