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職場でお酒やサウナ?人材確保を呼び込む秘策とは?キャリア入社も“働く環境”を重視【チャント!デラ調】
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突然ですが皆さん、どんなところで働いていますか?
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(女性30代)
「完全在宅です。自分の業務に集中できる点では在宅はよい環境だと思う」
新型コロナウイルスの影響で「リモートワーク」が広がりました。
(男性30代)
「(在宅なら)子どものお迎えに行けるので子育てしながらの仕事ではすごくいい」
(大学生:IT業界志望)
「リモートワークや在宅で働ける環境があったらいい。出社しないのが時短にもなると思う」
その一方で、やっぱり「会社に行きたい」という声も…
(女性50代)
「(在宅勤務は)今は続いていない。出社している」
(男性40代)
「オンラインが苦手で、ずっと営業をやっているが、人と目を合わせて感触をつかむところもある。それがないと相手も記憶に残らない」
増える転職希望者 つなぎ止める秘策は?
多様になった「働く形」ですが、企業にとっては頭の痛い問題があります。
総務省によりますと、転職希望者は右肩上がりで増えています。
つまり、優秀な人材を引き留め、選ばれる企業になるのが喫緊の課題なのです。
その解決策の一つが、オフィスです。
(コクヨマーケティング 佐々木和範さん)
「学生にとって快適で、きれいなオフィスで働きたいというのはある」
(タマディック 森實敏彦社長)
「中途の応募が増えた」
企業も従業員も幸せに?最先端の「オフィス」を調べてきました!
コクヨが挑む“オフィス”改革
去年4月にオープンした、中日ビル。
開業に合わせてオフィスを移転・リニューアルしたのが、コクヨです。
文房具で知られるコクヨですが、オフィス向けの家具やデザインも手がけていて、グループで年間2万5000件以上のオフィスをサポートしています。
(コクヨマーケティング 佐々木和範さん)
「(コロナ禍が)働き方を見直すきっかけになった。最近『オフィス回帰』といわれているが、オフィスに来る目的をコロナ前後でひとりひとりが考えるようになった」
このオフィスでは、コクヨの社員が実際に働いている姿をショールームのように見ることができ、去年は1500社が見学に来ました。
最新のオフィス家具だけでなく、効果的な使い方も伝えています。
(コクヨマーケティング 河村早紀さん)
「シェア文房具を取り入れている。この場所で使ってこの場所に戻す」
(畑中大樹 記者)
「一人一個持ってもらった方が売り上げが上がるのでは?」
(コクヨマーケティング 河村早紀さん)
「物置やロッカーで(オフィスが)埋まってしまうと、テナントの場合そこにも賃料がかかってくるので、その視点も取り入れた」
席はどこでもフリー 気分に合わせて場所選び
オフィスを広く使えるよう、会社に置ける個人の荷物は最小限に制限。
固定の席はなく、その日の業務や気分に合わせて働く場所を選べます。
最大の特徴は、社内や社外の人と仕事ができる「コワーキングエリア」がオフィスの半分以上を占めることです。
(コクヨマーケティング 河村早紀さん)
「オフィスじゃないとできないことを考えた時に、『誰かと相談しながら打ち合わせして進める業務』をしやすいところがオフィスと考えた」
さらに朝食やランチの時間などを利用して、イベントを企画。
どんな企画をすれば社員の満足度が上がるのか実験を重ねています。
(コクヨマーケティング 佐々木和範さん)
「オフィスはつくって終わりではなく具体的にどう使いこなすか、ここで何をやるかという運用が第一だと思っている」
“職場”でお酒? グローバル企業 飛躍のカギを握る“交流”
社内の"交流"を生み出そうと、工夫を重ねる企業も。
ビールに料理、本格的なパブですが…
実はここ、名古屋市瑞穂区の「日本ガイシ」の会社の中なんです。
年間売り上げ約5700億円、7割以上を海外が占める、世界的なセラミックスメーカーです。
実はこのスペース、社員食堂とは別につくられていて、朝と昼はカフェ、夜にはパブとして運営。ソムリエが常駐する、本格的なお店です。
(日本ガイシ 森脇敬普さん)
「今までにない交流の場をつくりたいと思った。職場でもなく食堂でもない、海外のグループ会社やいろいろな世代が交流できる、そういう目的でこの施設をつくった」
この日集まっていたのは、部署も年代もバラバラな社員たち。
ほとんどが初対面です。
出会ったのは、この場所で数時間前に開かれていたイベント。
発想力を鍛えるためのイベントで、この日は本業とは関係のない"文房具"について、アイデアを出し合いました。
(参加した社員)
「同じ部署の人とは話すが、部署も多いので横のつながりがないと感じていた。
こういうイベントが始まって(交流が)活発になったと思う」
日本ガイシはこうした社内でのイベントを年に10回ほど開いていて、社内での交流を促しています。
(日本ガイシ 奥野真由美さん:イベントを企画)
「やっぱり会って目と目を見て話したり、熱く語ったり、時には笑いがあるような環境でコミュニケーションを取る方が、顔も生き生きしているし、人と人とのつながりも継続すると思う」
社員同士の"交流"を生み出すオフィスは、こんなものまで…
オフィスに超本格的なサウナが…
名古屋市中区のタマディック。
自動車や航空機などの機械の設計・開発を手がける企業です。
オフィスはガラス張りで、いたるところに木が使われています。世界的な建築家に依頼して造りました。
こだわったのは、見た目や建築方法だけではありません。
就業時間が終わると…社員が続々と最上階に集まり、"ある部屋"へと入っていきます。向かった先は…
サウナ!
なんと、会社の中にサウナをつくってしまったのです!
しかも、熱した石に水をかけて蒸気を出す"ロウリュ"ができる本格仕様。
男女で曜日を分けて社員に開放しています。
(社員1)
「サウナ、最高です。」
"超"本格的な仕様はサウナの本場、フィンランド大使のお墨付き。
日本で初めて、オフィスサウナとして認定されています。
(社員2)
「ここでサウナの味を初めて知って、感化されて毎週のように入っている。お金を払ってもこのレベルのサウナには入れない」
(社員3)
「普段は豊田市での勤務なので、月に1回来られるかどうかだが、チャンスがあれば入る」
サウナの後は…屋上に出て、ビールで乾杯。
社長自ら、ソーセージを焼いて社員に振る舞います。
(社員4)
「(サウナが使える)水曜日が一番よく眠れる」
(タマディック 森實敏彦社長)
「睡眠の質が良くなる」
しかし、なぜ会社の中にサウナをつくったのでしょうか。
「オフィスにサウナ」で人材確保も“ととのう”
(タマディック 森實敏彦社長)
「会社が、健康や良いコミュニケーションを推奨していることの象徴になっている」
これまでも禁煙やダイエットに補助金を出すなど、社員の健康を重視してきたという森實社長。
サウナもその一環で、すでに効果も出てきていると言います。
(タマディック 森實敏彦社長)
「健康診断の数値が過去最高に良い。社員の健康のために投資をしているという意味で当たり前のこととしてやっている」
このサウナ、取引先と一緒に入ることもでき、"裸の付き合い"を通じてより活発な議論ができると言います。こんな効果も…
(タマディック 森實敏彦社長)
「キャリア(中途)入社の応募がすごく増えた。サウナがあると認知してくれて、健康経営に取り組んでいると分かった上で応募してくれる人が増えた」
働きやすさの追求で、社員の満足度が上がり、人材獲得にもつながる好循環に。
理想のオフィスづくりの動きが広がりそうです。