山崎武司さん「めちゃくちゃ良い事」バンテリンDに“外野テラス席”を検討 得点力不足に泣いた中日ファンに朗報か
中日ドラゴンズの本拠地バンテリンドームナゴヤが、外野フェンス手前に、テラス型の観客席の新設を計画していることが分かりました。ホームラン王に2度輝いた山崎武司さんに、チームへの影響について聞きました。
■外野が狭く…“ホームラン出ない球場”についに変化が
バンテリンドームは、両翼100メートルにセンターまでは122メートルと国内屈指の広さを誇ります。高さ4.8メートルのフェンスが立ちはだかり、「ホームランが出ない球場」と言われてきました。
2026年からは、外野フェンスの前にテラス席を設け、外野を狭くする計画があるということです。
ドラゴンズのファンは、「ついに、だと思いました」「ホームランが見たいので賛成!」と歓迎ムードです。
■立浪前監督も言及…「3年間本当に点が取れなかった」
3年連続最下位のドラゴンズの課題は「得点力不足」です。2024年まで指揮を執った立浪和義さんも、バンテリンドームの広さについて言及しています。
立浪和義前監督(2024年12月): 「バンテリンドームってご覧の通り、なかなか点が入りにくい、ピッチャーが有利な球場ですから。この3年間、本当に点数が取れなかった」 広いバンテリンドームに泣かされたバッターは数知れず。外野テラス席を作ることでホームランが増えることが期待されます。
■山崎武司さん「勝ち星の上乗せが出てくる」
現役時代にホームラン王2回、通算403本のアーチを描いた山崎武司さんは、テラス席の設置について「めちゃくちゃ良いこと」と話します。
山崎武司さん: 「距離が短くなればホームランが出やすくなる。ドラゴンズの今のチームですよね。長打不足というのがかなりありましたので。めちゃくちゃ良いことだと思う」 外野が狭くなることで、投手陣への影響については…。 山崎武司さん: 「良いピッチャーは、狭かろうが広かろうが打たれないんですよ。打ち取るわけです。数字的には、ドラゴンズにはテラスがあった方が、勝ち星の上乗せが出てくるんじゃないか」 ファンからは「防御率が悪くなるのが不安」「ピッチャーは良いから、バッターがどんどん得点入れてくれるといい」「優勝パレードを見に行ったが最近ないので、見てみたい」などの声が上がっています。
■内野側にも新たな客席…テラス席は2026年から使用予定
ドームでは、内野側のファウルゾーンにもせり出す形で、客席を新たに設ける予定です。
すでに設置されている福岡の「みずほペイペイドーム」では、外野前のテラス席に座ればホームランボールをゲットできるチャンスもあり、ファンに喜ばれています。 山崎武司さん: 「内野席もせり出してくるということなので、臨場感ある所から野球が見られる。ファンにとってもうれしいんじゃないですか」 バンテリンドームへの外野テラス席設置は、正式に決まれば、今シーズン終了後に改修工事が行われ、2026年からの使用が予定されています。
■「テラス」で一方的に有利になるわけではない…ソフトバンクの場合
外野テラス席設置された場合の影響について、すでに設置されている他チームの球場で見てみます。 12球団では、2015年にソフトバンクの本拠地「ヤフオクドーム」(現:みずほPayPayドーム福岡)に。2019年にロッテの本拠地「ZOZOマリンスタジアム」に、外野テラスが設置されています。
ソフトバンクの場合、本拠地でのチーム本塁打数は、設置する前の2014年は「34本」でしたが、設置初年度の2015年は「77本」と劇的に増加しました。
しかし、相手チームにホームランを打たれることも多くなりました。ソフトバンクの年間チーム被本塁打では、2014年はリーグで2番目に少ない90本でした。しかし、2015年は113本とリーグワーストタイとなっています。