2月8日の衆議院議員総選挙を控え、今後の日本経済と株価の行方に注目が集まっている。 名古屋証券取引所とテレビ愛知が運営するYouTubeチャンネル『あしたのマネー』では、第一生命経済研究所・首席エコノミストの永濱利廣氏を招き、2026年の投資戦略とリスクについて解説した。
永濱氏は、高市政権が進める経済対策を分析し、政府が予算を重点配分する「4つの国策産業」を提示。一方で、過熱するAI関連株への投資には慎重な姿勢を示した。
政府が本気で推す「国策4大テーマ」

永濱氏が注目するのは、政府の経済対策資料に記された「経済安全保障」に関わる分野だ。具体的には以下の4つの産業が挙げられる。
1.AI半導体
2.宇宙ビジネス
3.海洋開発
4.造船
これらは国が予算を投じて育成・強化を図る分野であり、永濱氏は「国策に売りなし」という相場の格言を引用しつつ、中長期的な成長が期待できると指摘する。
「AI株はもう遅い?」過剰投資への懸念

一方で、市場を牽引してきたAI関連株については警鐘を鳴らす。 「アメリカのビッグテック企業によるAI投資は、収益化の目処に対して過剰ではないかという見方が金融市場で出始めている」と永濱氏は分析。
AIそのものの進化は続くものの、株価としては既に期待が織り込まれており、今からの参入は高値掴みになるリスクがあると指摘。「AI一辺倒ではなく、リスク管理が必要な局面」と語った。
実質賃金プラス・金利上昇で笑う業界

国内経済に目を向けると、賃上げによる「実質賃金のプラス転換」と、日銀の政策変更による「金利のある世界」が定着しつつある。 この環境下で恩恵を受けるセクターとして、永濱氏は以下の2つを挙げた。
小売業界: 実質賃金の上昇により個人消費の回復が見込まれるため。
金融業界: 金利上昇により利ざや(貸出金利と預金金利の差)が拡大し、収益改善が期待できるため。
日経平均、長期的には10万円も視野に

2026年の相場は、アメリカ経済の動向や地政学リスクによる乱高下も予想されるが、長期的な視点では日本株は依然として割安だという。 永濱氏は「企業の稼ぐ力は確実に高まっている」とし、10年スパンで見れば日経平均株価が10万円を超える可能性も十分にあると締めくくった。


