中東情勢の悪化を受けた「ナフサ不足」の影響は、バナナにも…
【写真を見る】“黄色いバナナ”がピンチ?ナフサ不足で熟成促すエチレンガスが入手困難… 「企業努力では限界が来る」
倉庫に積まれた段ボールの中にあるのは、バナナです。ここは、名古屋市港区の輸入販売会社。倉庫に置くバナナは、フィリピンやベトナムなどから船便で緑色の段階で輸入し、東海地方を中心に毎月約3600トンを出荷。バナナは日本に流通する果物の中で約3割を占めます。
黄色いバナナに欠かせない「エチレンガス」がピンチ?
倉庫の中のバナナは、1週間ほどかけて黄色く色づかせた上で出荷となりますが…
(ファーマインド 専務執行役員 大江慎さん)
「供給が滞っているということで、非常に大きな問題になっています」
その原因は…
(大江社長)
「ナフサが原料となっているエチレンガスの供給が不安定になっています」
植物防疫法で“緑色の状態”でないと輸入できない!
バナナの出荷にエチレンガスはなくてはならいもの。緑色のバナナも、ガスを充満させた部屋で黄色く成熟して甘くなるのです。
エチレンガスは、果物や野菜などが分泌する植物ホルモンの一種で、自らの熟成を促す働きがありますが、バナナは植物防疫法により熟していない緑色の状態でなければ、日本に輸入することができません。
(大江さん)
「海外から害虫が入ってくるのを防ぐ、検疫上のルール」
エチレンガスは「従来の10倍近いコストに」
こうしたことから、ナフサ由来のエチレンガスの不足は、経営に大きく関わります。
(大江さん)
「エチレンガスの在庫は持っているんですけど、新たに入ってくるエチレンガスが制限されている」
エチレンガスのいまの値段は?
(大江さん)
「従来の数倍から10倍近いコストになる現象は起きている」
「企業努力だけでは限界に…国からも支援を」
会社は独自ルートを開拓し、なんとかエチレンガスを入手できるようにしたいと奔走。しかし、先行き不安です。現在、愛知県内のスーパーでは急激なバナナの値上がりはないようですが、出荷元としては…
(大江さん)
「企業だけでの努力は必ず限界が来ますので、国にもエチレンガスの安定的な供給を維持するために支援をしていただきたいと強く願っています」


