
「IGアリーナを満席にしたい!」ドルフィンズ開幕戦の裏側で奮闘した若手スタッフ 目標の入場者数は『いざ、名古屋』!? 客席を真っ赤なドルフィンズカラーで染めることはできたのか…?

10月4日(土)、IGアリーナで行われたのは、名古屋ダイヤモンドドルフィンズが本拠地を移して初めて迎えたBリーグの開幕戦。
その裏側には、記念すべき開幕戦を満員にしたいと奮闘したスタッフがいました。掲げられた大きな目標に、選手以上のプレッシャーも…。
『いざ、名古屋』の合言葉を胸に走り続けた、若きスタッフの1か月に密着しました。
満席のIGアリーナで開幕戦を! 舞台裏で支えたスタッフに密着

9月、名古屋市東区にある名古屋ダイヤモンドドルフィンズの事務所では、社員スタッフたちが開幕戦に向けて準備を進めていました。
開幕戦を控えているのは、選手だけではありません。入社3年目の踞本寛人さん(28)は、チケット販売の担当者です。
チケット販売担当 入社3年目 踞本寛人さん(28):
「(券売が)まだまだ足りない。『ドルフィンズまだまだ空席あるよね~』とSNSで書かれているのをみると腹立つな~。絶対全部埋めたい」

今年から本拠地となるIGアリーナの最大収容人数は1万5000人。2024-25シーズンの平均観客動員は5353人だったので、約3倍が入る広さです。
そこで、開幕戦に向けて社長が掲げた入場者数の目標は…
代表取締役社長 東野智弥さん(55):
「今、我々が掲げているのは『いざ、名古屋』(の語呂合わせで)1万3758人」
目指すはIGアリーナがほぼ満席となる1万3758人!! 大きな目標を前に、チケット販売担当の踞本さんには重圧がのしかかります。
地域を巻き込み挑んだ宣伝活動 チケット販売の地道な戦い

1枚でも多くのチケットを売るために踞本さんが向かったのは、IGアリーナの近くにある柳原通商店街でした。
開幕戦のポスターを貼ってもらうため、頭を下げ、一軒一軒回ります。ほかにも、沿道にフラッグを掲げるなど、地道な宣伝活動をしていました。
夜になると、地元の住民が集まる公民館へ。
チケット販売担当 入社3年目 踞本寛人さん(28):
「チラシは全戸配布できるようにご用意しています。皆さま方に展開いただければと思います。よろしくお願いいたします」
4000枚近くのチラシを用意して、近隣住民にくまなく配ってもらうよう、お願いをします。
無事にアピールを終えたかのように見えましたが、踞本さんの自己評価は20点。「10月4日・5日が開幕って言い忘れた」と落ち込んでいました。
そんな踞本さんを、同僚が「(ポスターを)見たらわかるから大丈夫」とフォロー。仲間に支えられながら前に進み続けます。

それから数日後。開幕戦まで残り2週間に迫り、チケットの売り上げ枚数を確認すると…
チケット販売担当 入社3年目 踞本寛人さん(28):
「今朝時点で1万147枚。やっと1万到達しました。1万3758枚はなんとか到達したいと思うので、合言葉は『いざ、名古屋』『いざ、ドルフィンズ』で、今日も一日頑張れればと思います。よろしくお願いします」
1枚でも多くチケットを売りたい! 『いざ、名古屋』を達成したい! その目標に向けて奔走する踞本さん。開幕1週間前には、選手と一緒に栄の町でポスター貼りも行いました。
果たして、IGアリーナを満員にすることはできるのでしょうか…。
『いざ、名古屋』1万3758人は達成できたのか…?

ついに迎えた開幕戦当日。踞本さんの姿は、当日券売り場にありました。
疲労からか「しんどい!」と思わず弱音が漏れる場面もありましたが、最後の最後までチケットを売るために奮闘し続けます。

午後4時に試合が始まると、ようやく落ち着いた踞本さんも会場の中へ。
するとそこには、真っ赤なドルフィンズカラーが一面に広がっていました。さらに、ファンの大歓声が会場を揺らします!
チケット販売担当 入社3年目 踞本寛人さん(28):
「僕だけじゃない、社内みんなのしんどさが今日で報われた」

再び会議室に戻ると、最終の入場者数を集計する踞本さん。『いざ、名古屋』の1万3758人は達成できたのでしょうか…?
チケット販売担当 入社3年目 踞本寛人さん(28):
「本日の入場者数を共有します。本日は1万3375人」
残念ながら目標には383枚届かず…。それでも、ドルフィンズは開幕戦に勝利! IGアリーナに駆け付けたファンも大満足の様子でした。
チケット販売担当 入社3年目 踞本寛人さん(28):
「自分としては悔しい気持ちのほうが大きい。地元の方にたくさん応援してもらいたいし、たくさん見に来ていただきたい。こっからバンバン販売していくので、期待してください!」