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名古屋市の水道料金値上げ、公衆浴場を直撃 「次回の請求は30万円を超えるのでは」

10.01(水)19:27
水道にも値上げの波が押し寄せています。嘆きの声が聞かれる一方、やむを得ない事情も見えてきました。
名古屋市西区の公衆浴場「比良温泉」。
60年以上の歴史を持つ、地元密着のお風呂屋さんです。
いま、店長の神谷和之さんを悩ませているのが――。
「うちは水道ですべてやっているので、かなり影響が大きいです」(神谷さん)
名古屋市は10月使用分から、平均で水道料金を10%、下水道料金を11.5%値上げします。
一般家庭とは料金体系が異なる公衆浴場の場合、水道料金の値上げ幅は3割近くに及びます。
下水道料金の値上がり分も含めると――。
「先月の水道代は、22万3000円ちょっと。次回以降は概算でだいたい30万円を超えていきます」(神谷店長)
入浴料金は自由に上げられない

しかし、入浴料金は愛知県では大人で530円と定められていて、自由に上げることはできません。
少しでも経営を楽にしたいと、こんな工夫も…。
「一般的な“お風呂屋さん”は重油やガスを使っていると思うが、私たちは主にいただいた廃材を燃やしてお湯を沸かしています」(神谷さん)
それでも水道の値上がりは重くのしかかります。
「電気・ガス・水道だけでなくすべて値上がりしている。お客様に転嫁できない以上、少しでもサービスをよくして清潔に保ち、多くのお客様に来ていただければ」(神谷さん)