過去たった7人「生涯ゴールデンスラム」地元の応援を力に偉業達成へ 車いすテニスの小田凱人選手

一宮市出身の車いすテニスプレーヤー小田凱人(おだ・ときと)選手。9歳で左脚に骨のがんともいわれる骨肉腫を患いました。10歳から車いすテニスを始め、17歳には史上最年少で世界ランキング1位を達成。そしていま、「生涯ゴールデンスラム」がかかっています。
7人しか達成していない「生涯ゴールデンスラム」

生涯ゴールデンスラムとは、四大大会すべてとオリンピックを優勝することです。残るは「全米オープン」のみとなった小田選手。生涯ゴールデンスラムはこれまでにわずか7人しか達成しておらず、男子の10代での達成は初となります。

コートの端いっぱいに狙い済ましたショットを打ちこむ小田選手。ギリギリのコースを狙うことで相手を大きく揺さぶり、試合で主導権を握るための練習を重ねていました。

小田凱人選手:
「優勝後、どういうパフォーマンスしようかということしか考えていないですね。僕らがいままで練習してきたのは、僕とコーチが分かっているので、怖いものもプレッシャーもないし。まあいけるでしょ、と」

偉業達成に自信満々な小田選手。後押しするのは、多くのファンの応援です。この夏、地元一宮市で行われたトークショーに参加。約1時間、ファンとの交流を楽しみました。

小田選手は、1年の半分を地元で過ごしているといいます。「こっちにいる時間はなんかこう、貴重な感じ。充電期間みたいな」。小田選手が「友だちに誘われてテラスウォーク一宮のスターバックスにも行く」と明かすと、観客からは「えーー!!!」と驚きの声が。

小田選手:
「勉強している子に『サインほしい』と言われてノートに書いたりとか。見つけてくれたっぽくて、声をかけてくれて。みんなすごい温かいですね」

テニスをしている少年にアドバイスする場面もありました。
小田選手:
「試合は楽しく元気に。相手のいない所に打ち込みまくって、叫びながら試合をしてください。応援しています」

小田選手:
「僕が有名になる前から応援してくれている人もたくさんいて、『一宮の誇りだから』と言ってくれる人がたくさんいてうれしいですね。優勝する瞬間を地元の人たちにも共有したいと思うし、自分がもっと活躍して、地元の人の自慢になれるような人になりたいです」