客はライダー 寺の住職が経営する"クセツヨ食堂" 看板メニューは600円のみそ煮込みうどん 愛知

ドライブしていると時々目にする、入るのにちょっと勇気がいりそうな、クセの強~い飲食店、通称"クセツヨ食堂"。

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そこには…チェーン店や行列店とはまた違う、"個性的すぎる魅力"が満載!ROADSIDE"クセツヨ食堂"。

今回やってきたのは、愛知県豊田市。国道301号から、一本それて山道を進んだ先にあるクセツヨ食堂「妙楽寺休み茶屋」。その名の通り、妙楽寺のすぐ隣に位置する店のようですが、一体何がクセツヨなのか?

看板メニューは600円の"みそ煮込うどん"

(客)
「みそ煮込うどんの定食」
「みそ煮込うどんを2つ」
「みそ煮込うどんが一番おいしい」

店の看板メニューは、熱々のみそ煮込うどん。

(客)
「これがおいしい、最高!」
「夏でもみそ煮込うどん食べる」
「甘めで量が多くて具だくさん。これで600円」
「値段も安い。このご時世に」

経営しているのは…お寺の住職!?

この店を経営するのが…

(住職 鈴木正彦さん 64歳)
Q.この食堂は、お寺の食堂?
「お寺が経営する食堂(売店)」

メニューを見てみると、どれも600円前後とかなり安いようで…

(住職・鈴木さん)
「気軽に食べられる値段設定」

みそ煮込うどんを超格安で提供する妙楽寺の住職。

なぜ?客はほぼ全員ライダー

他にもスタッフは、あるクセツヨに気づいた!客のほとんどが、共通した特徴的な服装を身にまとっている。これは…?

(客)
Q.この服装は?
「バイクの服装です」

なぜか客がほぼ全員、バイク乗りなのだ!

(客)
Q.バイク歴は?
「バイク歴39年」
「48年ぐらいかな」

ライダーが集まる店というと、バイクでいっぱいな駐車場をイメージするが…

(ディレクター)
「バイクの姿がない。見当たらない」

店の前には1台もバイクがない!どういうことなのか?

おなかを満たした後に向かった先は…

Q.食べ終わったら帰る?
(客)
「帰らないですよ。午後から遊んで…バイク乗ってね!」
「練習に行く!日が暮れるまで練習」

彼らの後ろをついていくと…なんと!車の中からバイクが登場!

「みんな車にバイクを積んでくる」

実は、食堂のすぐ横が巨大なオフロードバイクコースだった!

(客)
「広い。2~3kmぐらいあるんじゃないかな。入り組んだところにあるので、外周を回るとそれぐらい」

「ふつうの森だった」
Q.全部お寺の敷地?
「そう。そこに住職が廃材を持ってきて、"トライアル場"に仕上げた」

住職はバイク歴48年 寺の敷地にバイク競技の練習場

ここはオフロードバイクの中でも「トライアル」という競技に特化した練習場なんだそう。

(客)
「スピード競技ではなく、技術を競う。バイクで障害物を越える」

トライアルとは、高低差のある岩場や障害物を、いかに足をつかずに走り切れるか競うバイク競技。そんなニッチすぎる競技の練習場が、なぜお寺の敷地に?

(客)
Q.住職は?
「住職はあっちに」

(ディレクター)
「えっ!?」

なんと、住職もトライアルの選手だった!

(鈴木住職)
Q.楽しそうですね?
「楽しいですよ!48年ぐらい乗ってる」

Q.48年乗るほどの魅力は?
「好きなんです」

練習場の利用料金は…「志」

トライアルが好きすぎて、住職自ら寺の敷地に練習場を作っちゃったんだそう。

(鈴木住職)「運動したあと塩分補給したいから」
(ディレクター)「だからみそ煮込うどんが売れているんですね」
(鈴木住職)「安いのは毎週来られるように」

あの"格安みそ煮込みうどん"も、汗をかいたトライアル選手用にと住職が考案!さらに、寺の住職ならではのシステムが!?

(客)
「おつりをぜんぶ入れました」

Q.何を入れた?
「トライアル場の使用料を志で」
Q.料金は決まっていない?
「決まっていない」

トライアル場の利用料金は決まっておらず、利用者ごとに「志」を入れるというシステム。通常、トライアル場の相場は1日あたり1000円から2000円ほどらしく…

(客)
「とても安い。ほぼタダ」
Q.いくら入れた?
「食事代のおつりですね。400円ぐらいです。2000円近いトライアル場もあるので…」

(鈴木住職)
「おさい銭みたいに入れて、自分の入れたい金額を入れてもらう」
Q.いくらでもいい?
「1円でも1万円でも」

コースは住職の”手作り”

そして、取材中一番驚いたのが… 住職自ら重機を操り、コースの整備!ひょっとして、このコース…

(鈴木住職)
Q.住職が自らコースを作った?
「重機を使いながら、人間では動かせない岩を移動させて…」

住職が重機を操り、35年間、自らの手で作り続けたトライアル場だったのだ!

(鈴木住職)
「寺の息子じゃなくて、石材店の息子だったので。祖母の寺を継いで住職になった。だから重機の免許を持っている」

バイクコースの隣に墓じまいした墓を安置

鈴木住職の本家は「石材店」だったので、重機の扱いはお手の物!その技術を使って、驚くべき活動も。

(鈴木住職)
Q.あれは何?
「墓じまいした墓石を安置している」

40年前、墓じまいした墓石が1基持ち込まれたのがキッカケで、口コミが広がり、全国から集まるようになった、いわば墓石の墓場。それをさばけたのも、石材店の息子である住職が重機を扱えたからだそう。

Q.何基ぐらいある?
「2万5000基以上はある。毎月23日に、40年間お参りしている」

山深い寺に、墓石の墓場とオフロードバイクコースという不思議な空間。

(鈴木住職)
「都会の寺は人が来る。ここは山寺に来てくれる目的を作らなければいけない」
Q.それが先?バイクが先?
「それは同時って言ってもらいたい…笑」

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