「つらい時には『つらい』と言っていい」 犬の平均寿命は14.82歳 人もペットも“超高齢化”… 動物病院ではできない介護を担う「老犬ホーム」

いまや人もペットも高齢化の時代。最期まで穏やかに過ごすための環境はどうなっているのか。愛犬と暮らせる老人ホームや、老人ホームならぬ「老犬ホーム」に密着しました。

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神谷あけみさん、67歳。4歳のチワワ、メイちゃんと一緒に暮らしています。

(神谷あけみさん)
「(メイちゃんは)かけがえのない、私にとっては最後の家族です」

ここはペットと入居できる名古屋市内の老人ホーム。条件は入居者が亡くなっても犬の引き取り手がいることですが、身寄りのない神谷さんは、保証会社に死後の面倒を頼み、メイちゃんと施設で暮らしています。

(神谷さん)
「あと10年もすると、お互いが80歳くらいになる。日常的な些細なことでも、なかなかしんどくなってくる年齢。最後はこの子と一緒に老人ホームで安心して暮らす考えは、当然のようにありました」

犬の平均寿命はこの15年で「+1歳」に

犬や猫を単なるペットではなく、家族として大切にする人が増える中、動物の高齢化も進んでいます。

(岩滝動物病院 髙橋幸太郎院長)
「獣医師になって、12、3年くらい経ちますが、最初に比べると来院する高齢の犬の割合は増えていると思う」

ペットフード協会によると、去年の犬の平均寿命は14.82歳。この15年で1歳ほど伸びました。

犬の場合7歳以上がシニア世代ですが、今は飼い犬全体の半分を占めています。

(髙橋院長)
「外で飼うのではなく、家の中で一緒に生活ができるようになって、家族の愛情をずっと受けながらのびのびと生活できるようになったのも、(高齢の犬が)増えた理由の一つだと思う」

屋内での飼育や医療の進歩、ドッグフードの質が良くなったことが、長生きの要因と考えられます。こうした中、高齢の動物をケアする施設も…

一時預かりから引き取りまで “老犬ホーム”とは

愛知県日進市にある、ペットケアホームLyuca(リュッカ)。一時預かりのほか、高齢の犬を引き取る“老犬ホーム”を運営しています。

(ペットケアホームリュッカ 安部里梅代表)
「この子は17歳。寝たきりになったけれど、お母さんがしっかり家で見ている。用事で遠方に行くときだけ、預かって面倒見ている。今お母さんが(介護を)すごく頑張っている」

「動物病院ではできない介護をやろう」

以前、動物病院の看護師だった代表の安部さんは、老犬の介護に苦労する飼い主を大勢見てきました。

(安部代表)
「動物病院にいるのに、一番飼い主が困っているときに手を差し伸べてあげられなかった。動物病院ではできない介護を自分でやろうと思ったのが、きっかけです」

2015年に老犬ホームを始め、これまで70頭以上を看取りました。

(安部代表)
「責任は重大。大事な飼い主さんから預かった子たちなので、少しでも安楽に、穏やかに亡くなれるようにするのが私たちの目標」

預ける理由は 犬や飼い主の健康状態など様々

飼えなくなってここに預けられる理由は、犬の健康状態や、飼い主の健康状態など様々です。

(安部代表)
「この子はひなたくん。飼い主家族が病気だった関係で、外に出さなければいけなくなった。認知症が進んで、去年の夏くらいから夜鳴きするようになった。近所迷惑にもなるし、これから年もとっていくし、外で飼うのはかわいそうということで老犬ホームに来た」

入居費用は約120万~180万円ほど

入居費用は、体の大きさによって約120万円から180万円ほどかかります。ここにいる老犬たちの平均年齢は「14歳」と、人間で言えば70歳過ぎの高齢犬。体調に応じた丁寧なケアを行います。

犬たちの1日は散歩から。今14歳のひなたくん。のんびり歩きますが、外に出ると嬉しそうです。

(安部代表)
「冬だったら、冬の匂いとかが鼻の刺激になり、それが脳の刺激にもなる。体の運動と排せつだけが散歩ではない」

1日2回は外に出て、調子がいいと20分~30分ほど施設の周りを歩きます。

最年長は16歳 人間だと80歳

最年長のハロくんは16歳。人間だと80歳です。足腰も弱くなって、お散歩はもっぱら玄関先まで。

(安部代表)
「(ハロくんは)認知症。順調に年をとっている」

元の飼い主が亡くなり、その家族がハロくんをこの施設に託しました。

(安部代表)
Q.老犬ホームに来てどのくらい?
「1年超えました」
Q.老犬ホーム入りたての時との変化は?
「全然違う。覇気がなかったけど、入って半年で走ってくるくらいまで元気になった」

ご飯はそれぞれの体調やその日の様子で判断

散歩から帰ると、食事の時間。それぞれの犬の体調や、その日の様子を見て、食事を作ります。

(安部代表)
「老犬になると、水を飲む量が減るので、意識的にご飯に水分を入れることが多い」

(介護スタッフ 安田聖菜さん)
「飼い主さんたちに代わって、最後まで愛情を注げたらと思っている。第2の飼い主さんになれたら」

イベントごとの仮装写真も… 飼い主に定期的に様子を報告

この施設では、預かっている老犬たちの飼い主に定期的に写真を送り、それぞれの様子を伝えます。

(安部代表)
「(会いに)来てくれる飼い主がほとんどだけど、クリスマスとか、お正月とか仮装するので、その写真を送って、本当なら飼い主さんがしてあげられることを共有している」

「つらい時には『つらい』と言って」

家族だった愛犬をここに預けることは、飼い主にとって決して簡単なことではないと言います。

(安部代表)
「自分たちが勝手に好きで飼ったのに、“人に迷惑を押し付けてはいけない”と思う年配の方もいる。そうではなくて、つらい時には「つらい」と言ってもいいし、家族の一員だからこそ利用してほしい」

飼い主の元を離れるしかなかった犬たちも、ここでは穏やかな表情。

人も犬もいま、超高齢化の時代を迎えています。

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