糖尿病の治療薬「マンジャロ」が、“痩せ薬”として利用されるケースが急増し問題になっています。
「食欲が減ると聞いたので、やってみようと思って」(マンジャロを使用 名古屋市在住の30代)
こう語るのは、名古屋市に住む30代の男性です。
男性がダイエット目的で使っていたというのが、糖尿病の治療薬「マンジャロ」です。
「SNSで見てネットで調べたら、近くのクリニックで出してくれると書いてあり、連絡して受診した」(マンジャロを使用 名古屋市在住の30代)
名古屋のクリニックで保険適応外で処方を受け、週1回の使用を続けると、効果は如実に現れたそうです。
「食欲がなくなるというか、朝のおにぎりひとつで夜までおなかいっぱい。マックス20kg、3カ月で痩せた。副作用はなかった。副作用があると、医者からも説明があった」(マンジャロを使用 名古屋市在住の30代)
なぜダイエット目的に?

インスリンの分泌を促し、血糖値を下げる効果があるマンジャロ。
日本では、2022年に承認された薬です。
「糖尿病の治療薬は全部で11種類ある。その中で安全に使える最強の薬。ゲームチェンジャーのように糖尿病治療を変えてきている」(愛知医科大学 糖尿病内科 神谷英紀 教授)
2型糖尿病患者にとっては画期的な薬とのことですが、なぜダイエット目的で広まっているのでしょうか。
「SNSで『打ったら楽に痩せられる』と」(20代)
「TikTokで見たことがある。広告とか。有名人もよく使っているらしい」(20代)
SNS上にはマンジャロに関する投稿が…

保険適用外で、医師がマンジャロをダイエット目的の人に処方することは規制されていません。
一方で、警察が動き出す事態も。
本来、医師の処方が必要なマンジャロを違法に販売したとして、大阪府警は先週、男女3人を書類送検しました。
SNS上にはマンジャロに関する投稿が数多く上がっています。
中には、「卍」などの隠語を使ったものも。
「卍ャロ余ったので1卍1万で売ります!」(Xの投稿)
書類送検された3人は、SNSや病院からの処方で「マンジャロ」を入手していたといい、いずれも容疑を認めているということです。
保険適用外での処方は、重い副作用が出ても救済制度の対象外

食欲を抑える効果があることから、痩せ薬として使う人が急増していますが、待っているのは重い副作用です。
「体重減少、水分をとれなくて、倦怠感やだるさにつながっていく。下痢や便秘も起こすことがある。低血糖という症状、膵炎という病気。胆石・胆嚢炎といった消化器系の急を要する疾患にかかることも」(神谷教授)
保険適用外での処方は、重い副作用が出ても公的な救済制度の対象外になるなど、リスクも伴います。
「マンジャロを使っている人は、痩せられるので意味があるかもしれないが、必ずしも正しいのかを考えてほしい。糖尿病患者が適切に治療を受けられるようにしてほしい」(神谷教授)
SNSでは違法な個人間売買も横行していて、国は、都道府県と連携しネットパトロールを強化するとともに注意を呼びかけています。


