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“甲冑”みたいなランドセル 革製品コンテストで「アーティスティックデザイン賞」受賞 名古屋のランドセルメーカーが出品
11.08(金)17:35
日本皮革産業連合会が主催する革製品コンテスト「JAPAN LEATHER AWARD 2024」で、名古屋市中村区に本社を置くランドセルメーカー・村瀬鞄行がアーティスティックデザイン賞を受賞しました。
受賞したのは“甲冑”をイメージしたランドセルで、作品名は「赤色小札黄銅鋲背嚢具足」(あかいろこざねおうどうびょうはいのうぐそく)。量産時に出るコードバン(馬の皮革)の端切れをつなぎ合わせることで甲冑の質感を表現。本来は破棄されてしまう端切れを活用したSDGsにも配慮した作品になっていて、審査員長を務める東京藝術大学の長濱雅彦教授は「機能的で静かなデザインが増えたランドセル市場を活気付かせる魅力がある」と総評しています。
制作者のランドセル職人・岡田憲樹さんは「自分が作ったランドセルで賞をいただくとは思ってなかったので、正直驚いております。常々、ランドセルの製造過程で革の端切れが出るので、有効活用できれば良いなと考えておりました。甲冑をモチーフにすることで、海外の方にも興味を持っていただける、かっこいいランドセルができたと思っています」と受賞の喜びを述べました。
同社は「JAPAN LEATHER AWARD」で過去にも4回受賞していますが、出品を始めたきっかけは“いろいろなものづくりに挑戦したい”という社員の意欲。「ランドセル以外のところで技術・デザイン・機能をアピールしたり、賞をもらったりすることで社員のモチベーションにもつながるし、挑戦したいという意気込みが社員にある。会社としても応援している」と、林州代会長は話します。
今回受賞した「赤色小札黄銅鋲背嚢具足」は同社のオンラインショップから購入可能で、販売価格は50万円。完全受注生産のため、発送までに約6か月かかるということです。