三重県鳥羽市の沖合で、貨物船が釣り船に衝突し、2人が死亡、10人が重軽傷を負った事故。乗客の証言から、当時の状況が、徐々にわかってきました。

中京テレビカメラマン:
「大破した船体の一部が、国崎漁港に向かって曳航されていきます」
2月22日、事故にあった釣り船が鳥羽市にある国崎漁港に引き上げられました。

中京テレビ記者:
「ギシギシと音を立てながら、ゆっくりと引き上げられています」
真っ二つに割れてしまった船。大きく壊れているのが分かります。
2026年2月20日、鳥羽市国崎町沖で発生した貨物船「新生丸」と釣り船「功成丸」の衝突事故。釣り船の乗客2人が死亡、10人が重軽傷を負いました。

事故を目撃し救助した人:
「はじめはグッと傾いて、パーンと(船体が)割れた」
「(乗客が)投げ出された瞬間、救助しないといけないという感じ」
「ぐったりした人もいましたし、普通(の状態)じゃない人もいました」

2月22日から運輸安全委員会の事故調査官らが現地に入り、貨物船「新生丸」の船体の調査や、当時の状況などの聞き取りが行われました。

運輸安全委員会 小島智恵さん:
「重大船舶事故ということで、原因究明と再発防止の対策を講じていきたい」
なぜ、事故は起きたのでしょうか。釣り船に乗っていた人に話を聞きました。
釣り船の乗客:
「『危ない!船が来たぞ』って叫び声があって。そのときには、すでに船がまっすぐ来てました。よけるということもなく、とにかく、どんどん…」

乗客らによると釣り船がポイントに停泊し、釣りを始めてまもなく、右斜め前から、貨物船が突っ込んできたといいます。
釣り船の側面を見てみると、貨物船に塗られていたものとみられる赤い塗料が確認できました。
さらに捜査関係者への取材で、貨物船が釣り船に衝突するまで、スクリューを逆回転させるなどの減速をせずに衝突したとみられることが新たにわかりました。
この事故で、当時、貨物船を操縦していた杉本波音容疑者(21)が業務上過失致死などの疑いで逮捕・送検されていて、容疑を認めているということです。

調べに対し、杉本容疑者は「回避動作を取ったが間に合わなかった」などと供述。一方、海上保安部は釣り船「功成丸」の男性船長からも任意で事情を聞いています。

海上保安部などは、貨物船に取り付けられているカメラの映像や、GPSの位置情報を確認するなどして、当時の状況を調べています。


