1本化され1年のマイナ保険証 「資格確認ができない」 氏名などの難しい漢字は「●」に…トラブルの内容ほとんど変わらず 保険医協会が指摘する問題点

(愛知県保険医協会 伊藤剛事務局次長 名古屋・中区 ことし9月)
「医療機関ではさまざまな問題が起き続けている」
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“従来の保険証”を残してほしいと訴える「愛知県保険医協会」の人たち。マイナ保険証の運用については“問題山積”だと、11月25日にも話します。
(伊藤事務局次長 11月25日 午前10時半過ぎ)
「どういうトラブルが起きているかというと、資格確認ができないとか、名前や住所が黒丸(●)で出るとか」
名前に難しい漢字が使われていると読み込めず、黒丸(●)で表示されることも、導入後から続いているといます。たとえば「髙木太郎さん」や「渡邊花子さん」は…「●木太郎さん」や「渡●花子さん」になります。このため、●の部分は手でデータを入れなおすことに。
また、マイナ保険証の有効期限が切れていることに気づかずに、来院してしまう人も多くいるそうです。
(大石邦彦アンカーマン)
「マイナ保険証が一本化されて1年たとうとしているのに、トラブルの内容ってほとんど変わっていないですよね?」
(伊藤事務局次長)
「本当にその通り。結局トラブルへの対応ができないままに、どんどんマイナ保険証の利用促進だけがされている状況」
「資格確認書」を送付…だったら従来の保険証でよかったのでは?
こうした状況の中、国は75歳以上の後期高齢者全員に対してこれまで「資格確認書」を送付し、マイナ保険証を持っていなくても受診ができるようにするなどしましたが。
(大石)
「(従来の)健康保険証のままでよかったのではと思ったりしませんか」
(伊藤事務局長)
「今でもずっと思っていますし、できれば保険証を元に戻してほしい」
国は
・「資格確認書」の発行
・「資格情報のお知らせ」の送付
・マイナ保険証トラブル時の「被保険者資格申立書」の対応
・資格確認書の要配慮者への送付
・後期高齢者全員への資格確認書の送付
・有効期限の切れた従来の保険証での受診可
など、トラブル対策をその都度とってきましたが、伊藤さんはあきれ気味にこう言います。
(伊藤事務局長)
「一個一個に窓口で対応しなければならないので、本当に手間がかかる。デジタル化そのものは今後どうしたって進むし、進めばいいと僕たちも思うが、少なくともいまの仕組みはそれほど便利になっていないし、むしろ現場に負担がかかっている」
進むマイナ保険証への完全一本化…メリットがあるという声も確かにありますが、本当にこのまま突き進んでよいのでしょうか?





