観光地を足で支える“人力車” 犬山城下町を案内するのは芸歴20年の現役芸人!? 人力車を引っ張る“車夫”を始めたきっかけとは

4月4日・5日の土日に開催されるのは、豪華絢爛な山が城下町を練り歩く「春の犬山まつり」。さらに、木曽川沿いの桜並木など春に見どころ満載の愛知県犬山市。

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国宝・犬山城の入場者数が、2025年に過去最高の69万人を突破し、観光客が年々増加している注目スポットです。

そんな観光ブームを、足で支えている職人がいるんです。お客さんを乗せ、観光スポットを巡りながら軽快なトークでお客さんを楽しませる「観光人力車」。その人力車を引っ張るのが“車夫”という職業。

(犬山城下町 人力車 鈴木慎之さん)
「ネットに載っていない情報が常にアップデートされるのが人力車の車夫。(観光の)最初に乗れるなら、ぜひ乗っていただきたい」

お客さんのニーズに合わせ、観光スポットを巡るこの仕事。気になるのは、その収入。ただお客さんを乗せるだけじゃない。お客さんを満足させ、収入を得るテクニックとは?

きっかけは…所属事務所からの依頼

今回密着するのは、車夫歴12年の鈴木慎之さん。人力車の車夫を始めた理由は?

(鈴木さん)
「もともと吉本興業と犬山市が、愛知県住みますプロジェクトという地域活性のプロジェクトをしていた。地元出身ということもあり、僕にやらないかと声がかかった」

実はこの方、吉本興業に所属する芸歴20年の芸人さん。芸名・小鈴木として活動し、車夫の仕事以外にもケーブルテレビの番組やイベントの司会などで活躍。そこで培ったトークスキルをガイドとして生かしているんです。

1日の始まりは“安全確認”

午前9時30分準備スタート。車夫としての1日の始まりは…

(鈴木さん)
「簡単にですけど、ねじが締まっているかとか」
Q.メンテナンスは毎日?
「(お客さんが)事故とかけがをしてしまうと、楽しくない思い出になってしまう。そこはちゃんとしないといけない」

毎日欠かさず行うというメンテナンス。もし修理が必要になった場合は?

(鈴木さん)
「基本的に人力車は犬山市や観光協会の所有物。(修理は)市に依頼する。細かい修理は知り合いに電話して直してもらう。(修理しないと)休みになってしまう。僕の商売道具なので、急いで直します」

観光コースはお客さんと相談して決定

午前10時、犬山城前の広場で営業をスタート。当日受付や予約のお客さんを待ちます。

(鈴木さん)
「コースは、犬山城前の広場をスタートして城下町を半周するか一周するか。食べ歩きしたい人や詳しく歴史を教えてほしい人には、時間で区切っていきましょうという形で」

1人15分2000円をベースとして、お客さんと相談しながらコースを決定。

まずは、一番人気の半周コースについて行くと…

(鈴木さん)
「犬山城は登られますか?」
(観光客)
「これから登ります。だから情報を頂けると嬉しいです」
(鈴木さん)
「犬山城は石垣が特徴的で、野面積みという大きさや形がバラバラの石を積み上げている。伊勢湾台風で破損した箇所があるが、修復した箇所が逆にいびつ。キレイ過ぎて」

軽快なトークでお客さんを楽しませます。

楽しんでもらうための会話テクニックとは?

実は今の会話にも、あるテクニックが!

(鈴木さん)
「最初に何をしに来たのか目的を聞く。ふらっと来たんだよって人には、カジュアルな観光案内にする。犬山城に行きたい!って言われたら城の話をした方が、そのあとの見どころが分かるので」

旅の目的やお客さんの好みを会話の中で判断し、それに合わせて案内の仕方を変えているんです。

(鈴木さん)
「例えばSNSが好きで映えたい人には、そういうお店を紹介する。お子さんとかだったら、ジェットコースターみたいな感覚なので、わざと走ってあげたり。楽しんでいただくというのが大前提」

会話だけじゃない!マルチタスクな仕事内容とは

コースの中で最も気を使う場所が、人通りの多いメインの本町通り。道が広くなく、観光客も多い。さらには車も通るという、最難関エリア。トークでお客さんを盛り上げながら辺りを注意する広い視野が必要なのだとか。

(鈴木さん)
「交通安全に気を付けながら、次は何を説明するかを考える。マルチタスクな仕事」

城下町半周コースは約15分で、料金は2人で4000円。体験したお客さんは…

(観光客)
「最高!めっちゃ良かったです。やっぱり情報をもらえるのがいいですよね!」

増える外国人観光客 会話はどうしてる?

そして、去年から大きく増えているというのが外国人観光客。

(鈴木さん)
「2~3割は増えている感じ。この前は30組以上の団体予約が入った。ひたすら(城下町を)周り続けた」

海外のお客さんを相手にする時に、必要になるのは英語ですが…

(鈴木さん)
「僕はボディランゲージと、あと伝える時に照れない。単語を並べて伝えれば、意外とコミュニケーションは取れる。ワサビ・納豆・梅干しを言っておくと、どれかは嫌いな人はいるので、そこで盛り上がる。逆に好きって言ったら、『オーリアルジャパニーズ!』とか言って雰囲気づくり(笑)」

始めた頃は…「やりたくなかった」

お客さんとコミュニケーションがうまくいくと嬉しいことも。

(鈴木さん)
「チップ文化のある方とかだと、(チップを)もらえる」
Q.一番多い時は?
「月だと2~3万円。よっぽどないですけど」

トークテクニックによって収入が大きく動く実力主義の世界。そんな世界に飛び込む時、鈴木さんには紆余曲折があったそう。

(鈴木さん)
「すごく嫌だった。やりたくなかった。芸人が輝く場所は、舞台・テレビ・ラジオ。そういうイメージがあった」

地元愛が溢れ…お店をオープン

嫌々始めたという人力車の仕事。しかし、今ではやりがいを感じているそうで…

(鈴木さん)
「地元の人に、非常に応援されるようになってきた。仕事でお店を紹介したりすると、『ありがとう、この前お客さん来てくれたよ』とか、やりがいってこんなところにあるんだ」

日に日に地元への愛が大きくなっていった鈴木さん。なんと、人力車を運行する傍らで、地元の人が楽しめる憩いの場を自分で作ってしまいました。

(地元のお客さん)
「すごいなって思うのが、本当に犬山のためにやっている。お金じゃない、夢が全部犬山のため」

人力車をきっかけに地元に貢献したいという思いが強くなり、3年前に「cafe&bar 桃と黒」をオープン。午後4時までは人力車を引き、午後7時~午後11時までお店を開ける。さらに芸人の仕事と、3足のわらじを履いているんです。

観光人力車 気になる稼ぎは?

そんな鈴木さんの車夫としての収入は、午前10時~午後4時まで働いて1日の稼ぎは…

(鈴木さん)
「完全歩合制、きょうは4回引いて1万5000円」
Q.月で換算すると?
「約20万円、繁忙期は30万円くらい」

繁忙期は、桜や紅葉の季節・ゴールデンウィーク。3月は比較的落ち着いているそうですが、それでもこの日は時給に換算すると2000円以上という結果に。

(鈴木さん)
Q.今後の展望、いつまで人力車をやりたい?
「若い大学生や20代の子が(人力車で)町を活気づけているという方が、町も元気になるんじゃないか。10年くらいかけて後輩を育てて、僕は次のステージへ。(犬山のために)いろいろやっていけたら」

犬山を愛し愛される、人力車の車夫・鈴木さん。きょうも笑顔と情熱を乗せて、城下町を巡ります。

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