高山市の特産ホウレンソウ「枯れた…」猛暑が野菜に影響 キュウリやトマトは入荷量少なく高値に

春先の天候不順にこのところの猛暑が重なって、この地方の野菜の生育にも影響が出ています。物価高が家計を直撃するなか、気になる価格の見通しは?
8日も夏空が広がった、愛知県田原市。
こども園の園児たちが体験したのは、出荷量が県内1位というトウモロコシの収穫です。
今シーズンは高温の日が多くて生育が順調に進み、例年より収穫時期が早まっているといいますが――
猛暑の影響でホウレンソウに異変

岐阜県高山市では、夏でも涼しい特徴を生かして、冬が旬のホウレンソウを生産しています。
市町村別で出荷量全国1位を誇る特産品ですが、猛暑の影響で異変が――
見つけたのは、小さくしおれてしまったホウレンソウ。
ほかのハウスにも成長の遅れているホウレンソウが、いくつも見つかりました。
「ホウレンソウが耐えられない暑さになっている」(ホウレンソウ農家 橋戸雅彦さん)
Q.暑さには弱い
「弱い。冬の野菜ですし」(橋戸さん)
暑さで葉が枯れたり、成長が止まったりする株も

このところ、30℃以上の真夏日の日も増えている高山市。
ホウレンソウの生育には15℃から20℃が適温とされますが、葉が枯れたり、成長が止まったりする株もあるといいます。
「ホウレンソウ(の生育)は25℃が限界。25℃以上になると成長が止まってしまう。変色して葉が枯れて、腐りやすくなる。繊細ですね」(橋戸さん)
豪雨の影響で畑が浸水

例年より2週間早く日よけを設置するなど、ハウス内の温度を下げる対応をとっていますが、天候の影響は他にも。
「6月23日の豪雨で崩れてしまって」(橋戸さん)
畑に水をまくためのパイプがあったという場所は、6月23日に降った大雨で崩れ、パイプも流されてしまいました。
大雨で畑が浸水し、ホウレンソウが枯れ果ててしまっているハウスも。
「自然災害なので誰にも文句は言えないが、暑いし雨は降るしでダブルパンチですね」(橋戸さん)
極端な気候の影響は夏野菜にも…

極端な気候の影響は、旬を迎えた夏野菜にも。市場を訪ねてみると――
愛知県・豊山町にある、名古屋市中央卸売市場・北部市場。
新鮮な夏野菜がずらりと並んでいますが――
Q.この時期の野菜の入荷状況は
「キュウリ、トマト、ナスは3月4月の朝晩が冷え込んだので、(生育が)1週間~10日程度遅れた。(平年と比べて)大体2割ほど入荷量が少ない」(セントライ青果 西垣昌照さん)
旬を迎えるキュウリやトマトは天候の影響で入荷量が少なく、価格も例年より上がっているといいます。
また夏野菜以外にも、小松菜や水菜などは、このところの高温が生育に影響しているといいます。
お手ごろな野菜は?

物価高が家計を直撃するなか、お手ごろな野菜は?
「キャベツ、ハクサイ、レタスは今年は豊作で、例年と比べてお値打ちの単価になっている」(西垣さん)
Q.葉物は今買った方がお値打ち
「7月末までにたくさん食べていただければ」(西垣さん)