バイクプラモデルの完成度を高める! 本物そっくりの質感を再現する方法とは?
バイク模型は実車モチーフかつ、実車とのスケール差も近いプラモデルジャンル。ディテール再現にこだわるほど、完成度が増します。中でも特に影響の大きいポイントをピックアップしてみたので、ぜひ参考にしてみてください!
キットの肉抜き穴をパテで埋める
作るのはタミヤ製 1/12 HONDA NS500。製品上の都合でパーツに肉抜き穴を設けている場合があります。
組み立てるとほとんど見えなくなる部分ですが、カウルを外したメカニカルな仕上げを目指すときはもちろん、しっかりケアしておきたいところです。
肉抜き穴を埋めるのに便利なパテ。ここではポリパテを使っています。このあと削って形状を整えるので、多めに持っておくのがコツ。
ポリパテが硬化したら形を整えます。模型用のポリパテは比較的柔らかめで切削性が高いです。削りすぎた場合は再度盛り直せばOK!
隙間が埋まり、パーツとポリパテの境目に段差ができることなく平らな状態にできたら完成!
もしも段差ができている場合は、再度ポリパテを盛るか、瞬間接着剤を添加すると整えやすいです。
バイクのキャブレターの金網を作る
キットではディテールで再現されているキャブレターの網の部分を、本物さながらの金属製に置き換えるというもの。水平アングルで目立つ部分なので、ディテールアップとして非常に効果的です。
まずは網のディテール部分を削ぎ落とし、ピンバイスで凹みのディテールを作り出します。
凹みのディテールをビットで整えて、半円の凹みに仕立てます。
パーツの弧に合った鉄球と金槌を使って、金属網に真円の跡を付けます。
跡を付けた部分を切り出してパーツにくっつければ完成。
キットのままよりも奥行きが生まれ、ハイディテールな雰囲気に仕上がります。
溶接の跡を手軽に再現
近年のキットでは再現されていることも増えましたが、タミヤ 1/12 HONDA NS500のような約30年前のキットまで遡ると見られないものも多い、溶接痕ディテール。比較的手軽に行えるディテールアップとしてオススメです。
溶接痕表現の方法はいくつかありますが、今回はもっとも手軽な方法を紹介。まずはランナーを少し長めに切り出します。
切り出したランナーをライターで炙って柔らかくします。焦げたり火をつけたりしないように注意!
柔らかくなったら、素早く一定の力で左右に引っ張ると伸ばしランナーができます。
伸ばしランナーを切り出して、溶接痕を追加したいところに模型用接着剤で貼り付けます。
模型用接着剤で伸ばし、ランナーが溶解しているうちにデザインナイフなどを使って溶接痕らしい形に整えれば完成です。
焼けたチタンマフラーを塗装で再現する
特に装備の豪華なレース車は、チタンマフラー特有の焼け表現も大きな見どころ。これにもいくつかやり方がありますが、緻密な表現が可能な塗装による表現方法を紹介します。
下地(サーフェイサーなど)にブラック→シルバーと塗り重ねて、ベースを作ります。
溶接のつなぎ目の表現のために、細くカットしたマスキングテープを貼っておきます。
溶接に沿ってクリアーブルーを細吹きします。
その上からクリアーブラウンやクリアーイエローを塗布。
マスキングテープを剥がすと溶接痕周りのラインが浮き出てくれます。最後にスモークグレーやブラックなどを吹き付けて色合いのバランス調整すれば出来上がり!
仕上がった状態をみると、今回紹介したディテール表現が非常に効いているのがお分かりいただけるのではないでしょうか。ポイントは、“模型らしさ”をどれだけ打ち消すことができるか。実車写真にらめっこしながら、表現できそうな箇所を見つけて挑戦してみてください。