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リサイクルに欠かせない「何でも砕く破砕機」ボディーの製造工程に密着!

ライオンシュレッダー

埋め立て、焼却、リサイクルなどの用途のため、ゴミ処理場で大活躍する「破砕機」。
大型家電や家具などの粗大ゴミを飲み込み、あっという間に粉砕してしまうこのマシンは「ライオンシュレッダー」と呼ばれ、「新居浜鉄工所」(愛知・大府市)で製造されている。


【動画】リサイクルに欠かせない「何でも砕く破砕機」ボディーの製造工程に密着!


破砕機の要である“刃”がどのようにできるのか。取材班は工場に潜入し、その工程を取材したが、今回は、足場や刃をおさめる“ボディー”の製造に密着する。


【動画】リサイクルに欠かせない「何でも砕く破砕機」ボディーの製造工程に密着!

ボディーはオーダーメード「ロボット導入は難しい」


  • 新居浜鉄工所


破砕機の刃がトレードマークの「新居浜鉄工所」は、1937年に愛媛・新居浜市で創業。
船舶や機械をつくっていたが、1961年、モノづくりが盛んな大府市に進出。今や「電動2軸破砕機」の生産で日本一になった。



破砕機は、設置する場所により、高さ、横幅、大きさが変わる。1台1台、その場所に合わせたサイズをつくる必要があるため、そのほとんどがオーダーメードだ。



  • 破砕機のギアボックスを溶接


手作業による細かい調整が必要不可欠。こちらは、破砕機のギアボックスを溶接する場所で、破砕機事業部の竹之内さんは、「一品一様で同じものをつくることが少ないため、ロボットの導入が難しく、人の手で作業している」と話す。



  • さまざまな形状の刃


実は刃も同様で、使用する用途によってさまざまな形状がある。


3台分の作業を1台で 国内最大級の複合加工機


  • シャフト


破砕機の重要なパーツとなるのが、“刃”を回転させる“シャフト”だ。



  • 国内最大級の複合加工機


国内最大級の複合加工機が、その工程を担う。まずはシャフト用金属の表面を削っていく。
ピカピカになった後は、別の場所に移動…と思いきや、そのまま作業は続行。
作業員の方いわく、「複合加工機なので、六角加工や側面の穴開け加工もできる。この機械じゃなかったら、3台必要」。



  • 六角形にも対応する加工機


1台で3台分の働きをするこの加工機は、丸く削るだけでなく、六角形にも対応。



  • 削る刃をドリルに変えれば、穴を開けることも可能


削る刃をドリルに変えれば、穴を開けることもできる。これで、ピカピカの“シャフト”が完成した。



  • すべての隙間が均一になっているかをチェック


続いて、これまで作ってきたパーツを集め、組み立て作業に取りかかる。刃をシャフトに通し、すべての隙間が均一になっているかをチェックする。
「設計上、隙間は0.2ミリ。隙間が0ミリだとぶつかってしまう」(竹之内さん)。



  • 0.2ミリの隙間


0.2ミリの隙間を保つことが、“何でも砕く破砕機”の条件なのだ。
粗大ゴミの燃焼効率を上げる、リサイクルをしやすくするのに欠かせない破砕機は、“こだわりのパーツ同士”ががっちりとタッグを組んでつくられていた。



その粉砕力は、業務用コピー機もなんのその!



  • 巨大なコピー機が、あっという間にバラバラに


巨大なコピー機が、あっという間にバラバラに。「何でも砕く」という「新居浜鉄工所」の自信は、見事に証明された。