漁師人生一世一代の晴れ舞台!ド派手な「進水式」に挑む漁師夫婦に密着!【南知多町・篠島】
漁師にとって人生最大のビッグイベントとなるのが「進水式」。新しい船の誕生を祝い、航海の安全を祈願する大切な神事です。
今回は篠島で行われた進水式の模様に密着。漁師夫婦が自腹で挑む、超ド派手な進水式の一部始終に迫ります。
12トンの大型船が誕生!

新造船「勝勢丸」
今回の進水式は、篠島の造船所で新造された「勝勢丸」の完成を祝って行われるもの。篠島で漁業を営む板谷成郎さんが、自身の弟子である若き漁師・高井優空(ゆたか)さんのために新造した最新の漁船です。

弟子のために大型船を新造
成郎さんにとって3隻目の新造船となる「勝勢丸」は、12トンを誇る大型船。今の小さな船では獲れた魚が積みきれないことがあったことに加え、より安全に漁に出られるという観点から、大型船の新造に踏み切りました。

漁師人生最後の新造船
「勝勢丸」の新造のために投資した金額は何と約7,000万円!成郎さんも「これが新しく造る最後の船となる」と語ります。
奥様は“クルマエビ”で新たなチャレンジ

奥様は“クルマエビ養殖”をスタート
漁師人生最後のビッグイベントを迎える板谷さんを影で支えているのが奥様の板谷美晴さん。実は美晴さんもまた、人生を賭けた大きな挑戦を始めていました。
板谷さんが漁船を新造するのと並行して美晴さんが始めたのがクルマエビの養殖。ビニールハウスの中に設置された大きな水槽の中では、たくさんのクルマエビが育てられています。

篠島では初となるクルマエビ養殖
日本国内では主に九州地方でクルマエビの養殖がさかんに行われていますが、美晴さんによると愛知県では「おそらく誰もやっていない」とのこと。自分が好きというクルマエビの養殖を通じて、自身が好きな篠島の活性化に少しでも繋がればという思いから、2025年に約1000万円の設備投資を行い、篠島では初となるクルマエビ養殖をスタートしました。

殻ごと塩焼きが美味
現在では、禁漁期間になると夫・成郎さんも率先してクルマエビ養殖をお手伝い。夫婦で育てた「おとめの車海老」は少し小ぶりで殻が柔らかいことから、串焼きにして頭ごと食べると、ミソの旨味や殻の風味を楽しめるそうです。現在は篠島の旅館などで使われているほか、南知多町のふるさと納税返礼品としても採用されています。
お菓子だけで約20万円!ド派手な「進水式」は島挙げてのお祭り

お菓子を大量買い込み
「勝勢丸」の完成が近づいたある日、知多半島へと向かう板谷さん夫妻。子どもたちとも合流し、進水式で行う「餅投げ」に向けた買い出しを一家総出で行います。
篠島の進水式では餅と菓子を投げておもてなしするのがあたりまえ。今回が夫・成郎さんの人生最後となる晴れ舞台となるとあって、テンション爆上がりの奥様・美晴さんの主導で、お菓子だけで約20万円分も調達しました。

サプライズカプセルも登場
進水式前日も、餅投げの準備が着々と進められます。美晴さんの主導により、1700個も用意された餅を手作業で次々と袋詰め。お餅やお菓子だけではなく、食パンも500斤以上用意され、さらに今回は“サプライズ”が入ったカプセルも念入りに準備します。

「勝勢丸」がついに海へ
「勝勢丸」の進水式は、2026年4月9日に開催。大漁と安全を祈願する神事が厳かに行われた後、「勝勢丸」が造船所から海へと運ばれ、初めて出港します。船を託された高井さんも、感極まった……と思いきや、「これなら儲かるぞ」と気合い十分の様子でした。

餅投げには島民たちが大集合!
「勝勢丸」が港へと戻ってくると、いよいよ餅投げがスタート。船の上から投げられる餅やお菓子、パンなどを島民たちが競い合って獲っていきます。

サプライズカプセルの中身は現金!
そして最後には、成郎さんと高井さんの師弟コンビがサプライズで用意したカプセルを船の上から投下。何とその中身は現金!カプセルをゲットできた人たちは、大人も子どもも満面の笑みです。
片や弟子のために大型船を新造し、片や篠島初のクルマエビ養殖に挑戦する板谷さん夫妻。夫婦二人の奮闘が、これからの篠島をもっと盛り上げていくことでしょう。