反則級のウマさ!?「中華×カレー」がSNSで大バズリ「卵のせカレー焼きそば」『チャント!』
ホクホクのチャーハンに、熱々の麻婆豆腐!ときどき無性に食べたくなる味がある。それが、大衆中華料理店…通称「町中華」!
人気町中華には必ず、長年愛されてきた常連メシが存在するもの。常連客を唸らせる看板メニューには、どんな“ルーツ”が隠されているのか?今回は人気町中華「昇福亭」の常連メシ、「卵のせカレー焼きそば」の誕生秘話を番組で独自調査しました!
「1時間、待ってでも食べたい!」卵のせカレー焼きそば
名古屋・瑞穂区にある人気の町中華「昇福亭」には、開店時間の17時前から既に行列ができていました。地元のグルメ好きなら、一度は行ったことがあるという人気店の中に入ってみると、混み合う客席の奥にある厨房で、黙々と調理する店長を発見。
カウンターには6組の客、合計12人が座っていますが、それをなんとたった一人でオペレートしています。最後に入店した客に料理が届いたのは、なんと1時間10分後でした。
(常連客)
「(Q待ってでも食べたい?)食べたい!(笑)1時間は早いほう」
そんな客たちの狙いは、店の一番人気メニュー「卵のせカレー焼きそば」。見た目は、焼きそばの上にトロットロの半熟卵がたっぷり乗って、ボリューミーです。
(常連客)
「カレー風味じゃなくて、本当にカレー」
このメニューを食べるためだけに「昇福亭」にやって来る客も多いそう。
卵3個分!総重量700g!お皿の上はまさに“絶景”
「卵のせカレー焼きそば」は、豚バラに、キャベツ、ニンジン、そして大量のモヤシを炒め、焼きそば用蒸し麺は通常サイズの1.2倍の量を使用!そこへ、店長オリジナルブレンドの「自家製カレー油」を加え、強火で仕上げれば「カレー焼きそば」の完成!卵を3個使った、トロトロ半熟卵をのせるのが最大の特徴です。総重量は、なんと700g!その人気の理由は…?
(常連客)
「インスタグラムで知って…バズってます!」
店内を見渡すと、スマホで「卵のせカレー焼きそば」の写真を撮る客が沢山。女性の客は、食べかけなのに…パシャリ!
(女性客)
「(食べてる途中で写真?)ここのトロトロ具合が絶景なんですよ。食べてる途中でもおいしそうに見える」
父と比べられた苦労時代…カレーメニュー開発のキッカケは“お母さん”
もちろん見た目だけでなく、味にも定評があります。でも、どうして中華なのにカレーなのでしょう?
現在の店長・2代目の神島秀樹さんに「卵のせカレー焼きそば」を店で出すようになったキッカケを聞いてみました。
(店長・神島秀樹さん)
「お母さんがOK出さないとやらなかった。お母さんに食べてもらってた」
キッカケは神島さんの“お母さん”でした。昭和57年創業の「昇福亭」を、父親から譲り受けたのが、今から15年前。それまでの常連客からは、「お父さんの方がおいしい」、「先代とは味が違う」などと厳しい目を向けられます。そんな時、お母さんが「大丈夫!気にしたらあかん」と励ましてくれたそうです。
息子を気遣うお母さんの提案で始めたのが、2代目店長の「オリジナルメニュー」を考案すること!
(店長・神島秀樹さん)
「思いついたら作る!材料があれば!(作ったメニューを)お母さんに食べさせて。常連客がいたらお裾分け」
こうして、お母さんや常連客が「おいしい」と頷いたメニューだけを残していった結果、「昇福亭」では“カレーメニュー”が一番人気に!今では「面白いカレー中華がある」と、行列ができるようになりました。
「油が命!」人気“カレー中華”の隠し味とは?
客からは、「卵のせカレー焼きそば」は「紅ショウガとも合う!」というコメントありました。その秘密は、普通の焼きそばと同様“ソース”を入れていること。
(店長・神島秀樹さん)
「お父さんの代から『ソース焼きソバ』があった『ソース焼きソバ』+『カレー』でやってみればと」
先代が考案した「ソース焼きソバ」のレシピを崩さず、カレー味にしたいと思い立ちます。そして神島さんがたどり着いたのが、5つのスパイスをブレンドし、大豆油でじっくり揚げたオリジナル調味料「自家製カレー油」でした。他の町中華では、なかなかお目にかかれない代物です。
実は若いころ、フランス料理店でも働いていた神島さん。独自の料理哲学を持っていました。
(店長・神島秀樹さん)
「中華は油、洋食はソース、料理の決め手!」
中華は「油が命」と語る神島さん。オリジナルレシピの油を9種類も考案していて、メニューごとに使い分ける程の凝りようです。
母と息子でつないだ「昇福亭」は、今日もカレーの香りと常連客の笑い声で溢れていました。
CBCテレビ「チャント!」6月20日放送より