自宅に700リットル分の水を備蓄!?「防災主婦」に学ぶ“明日からできる備え”とは『チャント!特集』
備えあれば患いなし。普段からの準備をしっかりしていれば、いざという時、役に立ちます。日頃から防災を意識して生活しているという「防災主婦」に密着し、明日からできる目からウロコの備えの数々を学びました。
自宅の中に大量の缶詰と水
取材したのは愛知県で暮らす「防災主婦」こと、プチ・プレッパーさん一家。プレッパーとは「備える人」という意味。「ちょっと手軽に」という意味を込めてプチをつけているそうです。頑張らずにできる「備えの極意」を伺いました。
まずはリビングから。とても広くて「防災感」がある部分は特に見当たりません。「防災を趣味、ライフワークで取り入れているので、いかにも防災やっています!という感じではないです」と話すプチ・プレッパーさん。ソファの中を見ると、大量の缶詰や長期保存食がぎっしりです。おでん、ケーキなどメニューも豊富です。賞味期限を確かめると、2042年の5月まで大丈夫というものもあります。
別の部屋には被災生活に欠かせない水を備蓄。500ミリリットルのペットボトルが約1400本、約700リットル分ありました。2リットルのペットボトルではなく、500ミリリットルのボトルにしたのには理由が。「口をつけて飲むものなので、コップを節約するためにも、個別で飲めるのが便利です」とのこと。また、ガスボンベなども備蓄をしておくことで、被災後も普段通りの生活ができることを目指しているそうです。
きっかけは東日本大震災 モットーは「楽しく備える」
ブログでも「手軽な備え」について情報発信をしているプチ・プレッパーさん。防災に目覚めたきっかけは、東日本大震災でした。「あの時、何も備えがなく、慌ててヘルメットなどを買おうとホームセンターを回ったが、なかなか手に入らなかった。もし自分の住む愛知県で何かあった時にこのままでは本当にまずいのではと思い、備えようと思いました」と振り返ります。
家もハザードマップなどを見て、大きな被害が想定されていない場所に決めました。モットーは普段から「楽しく備える」。今は「食べ物を少しでも自分で得ることができたら」という思いから始めたベランダの家庭菜園にハマっているとのこと。
災害メシ? ビニール袋で作るワンプレートランチ
時には水も電気も使わず、全て家にある備蓄品で「被災生活体験」をすることもあるプチ・プレッパーさん。まさに筋金入りの防災一家です。そんなプチ・プレッパーさんに災害時でも作れる「災害メシ」を教えてもらいました。
ポイントは水の節減のために「鍋を汚さないでご飯を炊く」こと。用意するのは、水と米、耐熱のビニール袋。米と水をビニール袋に入れ、空気を抜きながら口を結びます。空気は温めると膨張して袋が破裂してしまうので、なるべく抜くことが大切。あとは沸騰したお湯に入れ、15分。その後もう15分蒸らします。その間に、お湯を利用してサバ缶を温め、おかずにします。これでワンプレートランチのできあがりです!
日常から当たり前に備えを
プチ・プレッパーさんにとって“備える生活”とは、「特別なことではなく、当たり前にやっていること。息をしているように普通に溶け込んでいる」もの。重要なのは「例えば缶詰を1つ追加で買っておこうとか、普段の買い物の中でちょっと意識をすること。あとはこうやったらご飯が炊けるとか、こうすれば水が節約できるとか、知識や情報を自分の中に持っておくことで、変わってきます」とアドバイスをしてくれました。
明日からできる「備えの極意」。日頃から災害時をイメージして備えることが大切です。