
「うなぎまぶし」名古屋市の給食から消える 特別メニューの予算認められず 子どもたち「ちょっと悲しい」

なごやめしを味わってもらおうと出されていた名古屋市の給食の特別メニュー「うなぎまぶし」が今年度は出ないことになりました。

名古屋市立・如意小学校。みんなが楽しみにしている、給食の時間。
バランスの取れた食事を提供するだけでなく、郷土料理や地域の特産品を学ぶ「食育」の役割も担っています。
“おかわりじゃんけん”は今の時代も健在です。
しかし、名古屋の学校給食からあの「なごやめし」が姿を消すことに…。
それは「うなぎまぶし」。名古屋市では、2018年度から、地元への愛着を深めてもらおうとなごやめしをアレンジした給食を提供していましたが…。
「『うなぎまぶし』を提供すると、他の日々の給食献立の質に影響することから、現状では提供が難しい」(名古屋市教育委員会 学校保健課 津田淳一郎 課長)
「なごやめし給食」の公費、今年度は予算認められず

名古屋市教育委員会によりますと1食当たりの給食費は通常、保護者からの給食費264円プラス物価高騰対応支援の公費56円の合わせて320円で提供しています。
一方、学期ごとに1回の「なごやめし給食」は、通常の320円プラス「なごやめし給食」の公費、約300円を上乗せして提供していました。
しかし今年度はその予算が認められず、なごやめしを提供するには通常の給食費320円しか使えません。しかし、ウナギは…。
「(国産の)ウナギの食材だけで800円かかるのはほかの食材に比べてはかなり大きい」(津田課長)
通常の給食費で賄うことは厳しいと判断しやむなく「うなぎまぶし」を断念しました。
子どもたちは…。
「出なくなっちゃったらちょっと悲しいです。ウナギ大好きです」(子ども)
残念なのは先生も―。
「ウナギが出る日はすごくウキウキして朝から自分もやっているので、無くなるのはさみしい」(教師)
「うなぎまぶし」は姿を消しますが…。
「郷土の食材を地産地消で活用するのも大切な(食育の)要素。より望ましい給食が提供できるように努めたい」(津田課長)
今年度は、なごやめし給食の特別メニューの予算が認められず「うなぎまぶし」が給食から消えてしまいますが、名古屋市教育委員会は、通常の給食費で「味噌カツ」や「エビフライ」、「台湾ラーメンスープ」などのなごやめしの提供は継続していく予定です。