美容室「倒産は加速どころか…」 カラー剤 手袋 ほぼ全てが石油由来
中東情勢を受け、名古屋の美容室では石油製品の価格高騰に不安が募っています。
調査会社によりますと、東海3県の美容室の倒産は3年連続で増えています。
【写真を見る】美容室「倒産は加速どころか…」 ヘアカラー剤・ラップ・手袋…ほぼ全てが石油由来 東海3県は昨年度“過去最多”の倒産軒数
名古屋市昭和区で約40年営業する美容室「ASCH」。この店舗のほか、市内に3つの系列店を展開し、従業員は4店舗合わせて約130人。名古屋の美容室では従業員数や売り上げなどがトップクラスだといいます。
(ASCH 大林博之代表)
Q.これはカラーリング?
「315種類ヘアカラーを用意しているが、全部石油が関係している。ナフサですね。客の9割はヘアカラーをする。おしゃれ染めから白髪染めまで」
髪の毛を染めるヘアカラー剤の原料には、石油由来のナフサも使われていて、イラン情勢を受けて今後、原油価格が高騰し続けた場合、仕入れ値の上昇は避けられないと不安が募っています。
消耗品のラップ・クロスや手袋も…
(大林代表)
「カラーのときにラップを巻くが、これも石油製品。これがないときれいに染まらない」
髪の毛を染める際に頭に巻く消耗品のラップも石油製品。さらに、クロスや手袋も石油由来です。そして…
(大林代表)
Q.シャンプーも石油が関係?
「植物由来のものが多いので中身に関してはセーフだが、外側は石油ですよね。プラスチック容器だから」
シャンプーなどが入っているプラスチック容器も石油製品のため、店にある様々なものが今後値上がりするのではと言います。一部のシャンプーはイラン情勢が悪化する前から物価高の影響を受けていて、4月1日から10%ほど値上がりしたばかりだといいます。さらに…
シャンプーを流すお湯にも影響が…
(大林代表)
Q.シャンプーのお湯、これも影響出ていますか?
「灯油が(1リットルあたり)20円値上がりしたので…たまらない」
Q.灯油は結構使う?
「あっという間になくなる」
この店ではお湯を沸かすのに灯油を燃料にボイラーを稼働させます。灯油は1週間に約200リットル必要で、4月から1リットルあたり20円値上がりしたのは「痛い」と言います。
こうした状況下で店では、3月31日からカットやカラーなどすべてのメニューを110円ずつ値上げ。苦渋の決断だったそうですが…
(大林代表)
Q.この値上げにイラン情勢の影響は?
「含まれていない。戦争が始まる前に値上げを決めたので」
コロナ禍を教訓にメーカーは…
店舗を運営していくのに必要な、ほとんどすべてに関して石油に依存しているといっても過言ではない美容業界。メーカーから美容室にシャンプーなどの商品を卸している会社の担当者は、先行きについてこう話します。
(ガモウ名古屋支店 大澤晃さん)
「現状であれば問題はない。コロナのときを教訓にメーカーは1年分の(原材料の)成分をストックしている。ただ長期化したら輸入コストの上昇や容器不足など影響は出てくるのではないか」
昨年度は美容室の倒産が“過去最多” 東海3県
調査会社によりますと、東海3県では昨年度、過去最多の38軒の美容室が倒産。人手不足なども背景に、その数は3年連続で増加しています。
(大林代表)
「イラン情勢のあおりはすごく恐怖」
Q.倒産が加速する可能性も?
「絶対だと思う。加速どころかどうなるんだろう。うちの店もヒヤヒヤしている」


