いよいよ2月1日からプロ野球の春季キャンプがスタートします。
新シーズンへの期待が高まるこの時期、ファンはどのようにキャンプを楽しめばいいのでしょうか。矢野燿大さんに「キャンプの楽しみ方」をテーマに聞きました。

――矢野さんは先日、井上監督とお食事に行かれたそうですね。
「久しぶりに、ゆっくりご飯を食べてきました。オフなので、井上監督もゴルフをしたりとリラックスした感じもありました。でも野球の話になるとキリッとした感じで、監督としての顔も見えました。圧倒的に今シーズンにかける期待の話が大きかったので、楽しみなシーズンにしているという感じは受けました」
――バンテリンドームに新設される「ホームランウイング」についてお話はありましたか?
「設置する前に、どれだけ自チームがホームランを打たれているのか、逆にどれだけホームランを打っていたのか、そんなことを調べたと言っていました。井上監督もお願いしてできたものだと思うので、ファンの皆さんもすごく楽しみじゃないですかね」
金丸投手に「最低でも5勝以上の貯金を」

――いよいよ2月1日から沖縄で春季キャンプが始まります。1軍では11日から練習試合が始まり、21日からはオープン戦も組まれています。矢野さんが注目している選手は誰でしょうか。
「注目選手はいっぱいいて迷いましたが、金丸夢斗投手と石伊雄太捕手ですね」
――まず、金丸投手について教えてください。
「金丸投手は、憧れている今永昇太投手と自主トレを共にするなど、モチベーションも高く、勉強になったこともたくさんあると思います。そして、去年1年間を経験した中で、自分に何が必要かということも分かったオフを過ごしているはずです。今シーズンは、金丸投手が高橋宏斗投手と一緒にドラゴンズの投手陣を引っ張っていく形になると思います」
「今シーズンはやはり結果が求められます。『いいピッチングだったけど勝てなかった』ではなく、今シーズンは最低でも貯金5はしてもらわないと。それは僕の中での最低ノルマにしたいと思うくらい期待しています」
石伊捕手に「野球人生を左右する重要な年」

――続いて、石伊選手はいかがでしょうか。
「石伊選手も、去年見た中でキャッチャーとして素晴らしいものがありますし、バッティングも後半ぐんぐん良くなっていったので、レギュラーになる力は十二分に持っています。ただ、僕もプロ野球の世界を見てきて、レギュラーを取れそうな時に取れない選手をたくさん見てきました。そのシーズンが、石伊選手にとって今シーズンになるんです」
「もう2年目とか関係なく、『俺がリーダーだ』『俺が引っ張っていくんだ』という気持ちがあふれるようなキャンプにして、レギュラーを勝ち取るシーズンにしていかないといけない」
矢野さんが注目する「ウォーミングアップ」

――選手の練習を見る際に、矢野さんが特に注目するポイントはありますか?
「僕は監督をしていた時、ウォーミングアップをよくチェックしていましたね。そこには選手の気持ちとか姿勢が、ものすごく現れるんですよ」
――具体的にはどのようなところでしょう。
「ウォーミングアップの時、選手は列に並びますよね。そういう時に、突然前の方に来る選手がいるんですよ。『俺は今シーズンやるぞ』『このキャンプに賭けてるぞ』みたいな気持ちが現れやすいんです。意識が高く、ダイナミックな動きをしていると、入りが早く、けがもしにくい。ドラゴンズは年齢順で並ぶことが多いんですが、それを差し置いても『ちょっと俺、前行かせてくれ』という部分が出てきたらすごいなと思います」
――ファンの方々も楽しめる視点ですね。
「期待としては、石川昂弥選手とか、先ほど名前を挙げた石伊選手とかが前の方でウォーミングアップしてくれたら嬉しいなと。『この2人はやっぱり賭けてるぞ』と。ファンの方も、期待する選手が前の方にいると面白いんじゃないでしょうか」
選手会長・藤嶋投手から矢野さんに質問

――選手会長として2年目を迎える藤嶋健人投手から、矢野さんに相談があるそうです。「シーズンを通してチーム状態が良い時も悪い時もあると思いますが、悪い時に選手に対してどういう声かけをしたら、次の試合にいい雰囲気で向かっていけるのか。アドバイスがあったら教えてほしい」とのことです。
「まず、この気持ちを持っていることが素晴らしいことだと思います。僕からのアドバイスは、『普段からの関係性を大切にすること』、そして『藤嶋投手らしく背中で引っ張るのもOK』ということです」
――「背中で引っ張る」とは、どういうことでしょうか。
「シーズン中には、藤嶋投手自身が打たれる時も出てくると思うんです。そういう時に藤嶋投手がベンチでどんな姿勢でいるのか、打たれた次の日にどんな気持ちでグラウンドに出てくるのか。選手はそういうところを何となく見ています。『打たれた後でも藤嶋投手はチームに声をかけたり、自分ももう1回頑張ろうとしているな』という姿を見せると、何を言ってもそれが説得力になっていくんです。何を言うかよりも、見本になるような藤嶋投手でいられれば、言葉はみんなに入っていく。それを貫いてもらいたいなと思います」


