
子どもの交通事故は男児が女児の2倍 通学路は休日も事故多発 豊橋技科大准教授に聞く事故予防のポイント

子どもの交通事故で注意すべきポイントについて、子どもの交通安全について研究する豊橋技術科学大学の松尾幸二郎准教授に聞きました。

子どもの歩行中の交通事故で、7歳が多いのはなぜでしょうか。
「7歳はちょうど小学校に入学する年齢です。今までお父さんお母さんや大人と一緒に歩いて移動していたことが多かったけれど、小学校に入ると通学などで子どもだけで移動することが増えてくる」
「7~8歳ごろだと、安全に配慮して移動する能力がまだ十分に備わってないことも影響して、事故が一番多くなっていることが考えられます」
交通事故の被害者は男児が女児の2倍

子どもの事故は、信号のない交差点や、道路を横断しているところで多発していますが、特に男の子が女の子に比べて2倍ぐらい多いといいます。
松尾准教授によると、その要因は2つ考えられるといいます。
「1つは、男の子の事故は自転車の事故が多い。女の子より自転車に乗る機会が多く、活発に行動しているためだと思います」
「もう1つは、男の子の方が若干慎重さに欠けるところもある可能性がある。元気なことはいいことなのですが…」
子どもの交通事故を防ぐポイントは

子どもの交通事故を防ぐポイントについて、松尾准教授は「登下校中の事故とそれ以外の事故を分けて考える必要がある」といいます。
「登下校中の事故を防ぐのは、集団登下校。愛知県は全国でもかなり集団登下校をしている方です。私の研究では、集団登下校をしている学校が多い都道府県ほど、子どもの人口当たりの事故件数が明らかに少なくなることがわかっています。集団登下校は交通安全に寄与していて、引き続きやっていくことが通学中の事故を減らすには有効です」
「もう1点は、子どもだけで移動するところで事故が多くなるので、小学校に上がる前や、上がってすぐの段階で、お父さんお母さんと一緒に通学路を中心に一緒に歩いてもらう。『こういうところに注意しないといけないよ』というのをしっかり確認してほしい」
ドライバーが気をつけることは

事故を防ぐため、ドライバーの目線で気を付けることは。
「登下校中以外の事故が結構ありますが、それもほとんどは通学路上で起きているんです。これは、子どもが登下校以外でも慣れている通学路を使う傾向にあるということです」
「ドライバーは、休みの日や通学時間帯以外でも『ここが通学路』ということをわかっていてほしい。また、通学路の看板を見たら『ここは子どもが通る可能性がかなり高い』と、しっかり注意してもらうことが非常に重要です」