2025年シーズン4位に終わったドラゴンズのドラフト指名は 愛知出身のスポーツライターが大胆予想

10月23日(木)に行われるプロ野球ドラフト会議。2025年シーズンの中日ドラゴンズは、残念ながら4位で幕を閉じました。そんなドラゴンズは、誰を指名するのでしょうか。スポーツライターの加賀一輝(かが・いっき)さんに、注目の選手について話を聞きました。
●スポーツライター 加賀一輝さん
東郷町出身。年間50試合以上のアマチュア野球を観戦するほか、スポーツ総合サイト「スポーツナビ」でコラムを執筆。高校時代は野球に熱中し、元中日の祖父江大輔投手が在籍していた高校とも対戦した経験を持つ。
1. 先発投手

加賀さんが考える今年のドラフトの補強ポイントは2つ。先発投手と長打力のある打者です。
スポーツライター 加賀一輝さん:
「先発投手は人数の補強が必要だと思います。2025年のドラゴンズも、9月の中旬ぐらいまではCS争いを頑張っていました。それでも惜しくも4位になってしまった、と。その1つの要因は、9月以降の先発投手の防御率です。8月までは2.91でしたが、9月以降は4.37。ちょっと芳しくない数字に終わりました。
先発投手のガス欠。この辺りが1つ課題になっているので、先発投手をドラフトでとっていきたいですよね」
2. 長打力のある打者
加賀さん:
「スケール感のある、長打をたくさん打てるバッターはほしいです。今いる選手も、特に若手を中心に期待を持てる人は多いんです。それでも結果を残せるバッターが1人でもほしいですね」

そんなドラフトについて、先日、ドラゴンズのスカウト部長である堀中寛樹さんに話を聞きました。
中日ドラゴンズ スカウト部長
堀中寛樹さん:
「しばらくこうした順位(Bクラス)なので、できるだけ早く結果が出るようにチームのためにも、即戦力の選手が必要になってきますね。
投手・野手の両面から(検討していて)、最終結論は出ていませんが、上位候補の映像を(井上監督にも)見てもらって、今後(1位の)決定をしていくところです」
注目のスラッガー、立石選手
――加賀さんは、どういった選手を1位指名してもらいたいですか。
加賀さん:
「2025年の場合は、2つ目の長打力のあるバッターを重視したいですね。その候補が、創価大学の立石正広(たていし・まさひろ)さんです」

――立石選手はドラフト会議関連のニュースではよく話題に挙がりますよね。
加賀さん:
「そうですね。立石選手は180センチ・85キロの堂々たる体格で、2025年の侍ジャパンの大学代表でも4番を打っているスラッガーです。彼のバッティングの対応力の高さが素晴らしいですよね。逆方向にもホームランを打てます。
僕としては、佐藤輝明選手(阪神タイガース)が右バッターになったようなイメージです。佐藤選手のことを思うと、毎年出てくるわけではない。3年から5年ぐらいで1人、出てくる傑出度のある野手なので、そうした選手なら取りに行かない手はないだろうと。それだけの魅力のあるバッターです」
――おまけに守れるポジションが、セカンドとサード。今ドラゴンズが争っているところなんですよね。
加賀さん:
「特に今シーズンのドラゴンズは、サードを開幕からシーズン終了まで固定できず、けがにも多く出てしまうとか、難しい部分もあったので、ここに立石選手を入れることによって、より層の熱い内野の争いを繰り広げる。立石選手は1年目からレギュラーとしてスタメンで出られるような選手だと思うので、1位にふさわしい選手だと思います」
加賀さん推しのドラフト候補は毛利投手と秋山選手

――ドラゴンズが1位指名としてピッチャーで行く決断をした場合、どんな選手に行くと予想しますか。
加賀さん:
「私の筆頭は青山学院大学の中西聖輝(なかにし・まさき)投手です。右の本格派のピッチャーで、先発を青山学院大学でも任されています。イメージとしては、読売ジャイアンツからメジャーリーグに行った菅野智之投手です。完成度の高さにおいては、2025年のドラフト候補、大学生の中でも軍を抜いていると思います。中西投手が1位指名になってもおかしくないです」

――中西投手のピッチングのどんな部分に魅力を感じますか。
加賀さん:
「ストレートの球の速さが十分ありますし、フォークボールですね。フォークボールはプロのレベルに十分、水準が達していると思います。今は肩を痛めているんですが、それでもけがが癒えれば先発投手としていけるのではないでしょうか」
――ただ、やはり競合がいますよね。井上監督なら重複抽選で引き当ててくれると信じていますが、もし外してしまった場合の1位候補は誰を予想していますか。
「1人は先発投手の候補で、明治大学の毛利海大(もうり・かいと)投手ですね。左投手で東京六大学を代表するサウスポーです。また、地元の中京大学の秋山俊(あきやま・しゅん)選手にも注目しています。外野手の走攻守そろったスラッガーですね。この2人が上位候補になってくるのかな、と思います」