子どものインフル ベッドを窓際に置かない・窓は鍵をかける 予期せぬ行動を防ぐ

例年より1カ月ほど早く感染が拡大しているというインフルエンザ。高熱のせいか、子どもが「予期せぬ言動」をしたという報告もあると言います。当事者に話を聞きました。
「インフルエンザが流行しているということで、名古屋市にある小児科クリニックでは、朝から多くの子どもたちが訪れています」(石神愛子アナ)
この時期、猛威を振るうインフルエンザ。
11月17日から23日までの定点医療機関あたりの患者報告数は、愛知県の60.16人をはじめ岐阜県、三重県も急激に増加していて、「警報レベル」の目安となる「30」をそれぞれ大きく超えています。
こちらのクリニックでは午前中だけで18人の子どもが検査を受け、15人がインフルエンザと診断されました。
「今年は少し例年より早く11月初旬からインフルエンザの患者が増えて、先々週にインフルエンザ患者数がピークを迎えました」(みわた小児科 三輪田俊介 院長)
多くの子どもを診察する三輪田院長。保護者から、子どもが突然”予期せぬ言動”をしたという話を聞くことがあると言います。
「夜、急に布団を蹴って起き上がったと思ったら動き回ったり、わけのわからないことを言ったり、急にから笑いをしたりする」(三輪田院長)
子どもの行動に異変を感じる当事者に話を聞くと――

11月、小学2年生の息子がインフルエンザに感染したという女性。子どもの行動に異変を感じたといいます。
「一緒に寝ていて隣で『少し熱っぽいかな』と思っていたんですけど、深夜になって急に布団の中で笑いだして、その後布団から飛び出して、布団の上をハイハイして、『ストップ!何やってるの』と制止させた」(11月子どもがインフルエンザに感染した女性)
その翌日も――
「深夜に訳の分からないことを、いきなり呪文のようなことをべらべらしゃべって、そこからまた布団を出て、ふらふらと布団の上を歩いて、朝になり『きのう何かわけのわからないことをしゃべっていたよ何か覚えている?』と聞いたら、本人は『覚えていない』と言っていた」(11月子どもがインフルエンザに感染した女性)
その後、病院を受診し「インフルエンザ」と診断されたといいます。
はっきりとしたメカニズムは不明

インフルエンザによる子どもの予期せぬ行動について長年研究を行う、岡部信彦医師は、これらの行動について――
「睡眠がずっと深くなっていくあたりから覚醒するとき、眠りが浅くなった時は不安ンな言動・行動が起きやすいというのはある」(川崎市健康安全研究所 岡部信彦 参与)
言動や異変は、インフルエンザに感染した幼児から小学生、男の子によくみられる傾向にあるといいます。
「薬の影響ではないか」という声もありましたが、はっきりとしたメカニズムはいまだに明らかになっていません。
「全国的な調査をやったんですけど、アンケートからの感触としては、薬が何らかの作用をした可能性があるかもしれないけれども、これは薬が悪いんじゃなくて、インフルエンザという病気そのもので起きる症状が、顕在したんだろうというのが最初の結論」(岡部 参与)
どう対応すれば――

場合によっては、窓から飛び出してしまうなど、重大な事故が起こりかねない、予期せぬ言動。
息子に異変が起きたという母親も――
「知らないと親が少しパニックではないが、戸惑う部分もあると思う」(11月子どもが感染した女性)
では、どのように対処すればよいのでしょうか。
「1つは、大変だが時々見てあげてください。それから布団やベッドを、窓際に置かないように。扉や窓は、鍵をかけてください」(岡部 参与)





