「保険に入っておけば安心」本当にそうでしょうか?
名古屋証券取引所とテレビ愛知が共同で運営するYouTubeチャンネル「あしたのマネー」に株式会社Challengerの鳥海翔さんが出演、保険の選び方について徹底解説しました。
保険に入るべき基準は「確率と損害額」

鳥海さんは、保険を「確率」と「損害額」の二軸で考えるべきだと説明、保険に入るべきなのは、「確率は低いが、起きた時の損害額が非常に大きい」ケースだと話しました。
例えば、自動車事故で相手を死亡させてしまった場合や、持ち家が火事で全焼してしまった場合、損害額は数千万円から数億円に上ることがあります。また、小さい子供がいる家庭で働き手が亡くなった場合も、将来の教育費などに多額の資金が必要になります。このような、自力では到底賄いきれないリスクに対してこそ、保険で備えるべきだと鳥海さんは話しました。
一方で、「確率は高いが、損害額は小さい」ケースは、保険に入ると損をする可能性が高いと指摘しました。
例えば、病気やケガで入院した場合、医療費はかかりますが、日本の公的医療保険制度(健康保険)を使えば多くの人が自己負担は3割で済みます。さらに、高額療養費制度を利用すれば、ひと月の医療費の上限額が定められており、莫大な費用がかかることはまれです。「入院したら1日1万円」といった医療保険は、貯蓄で対応できる範囲であり、保険会社が利益を出しやすい商品構造になっていると解説しました。
「学資保険」「変額保険」は必要?NISAとの比較

子供の教育費のための「学資保険」や、運用を兼ねた「変額保険」については、「いくら支払って、いくら受け取れるのか」を冷静に計算することが重要だと説明しました。
例えば、毎月1万円を18年間支払って学資保険に入る場合と、同じ金額をNISAでインデックス投資などで運用した場合、どちらがよりお金を増やせるかを比較します。変額保険も同様に、保険会社に支払う手数料などを考慮し、自分でNISAで運用した場合の利回りと比較することが大切です。
「複雑な保険商品は、加入者が損をすることが多い。計算が難しければ難しいほど、さりげなく保険会社に利益を取られている」と鳥海さんは解説しました。
自転車保険は「二重払い」に注意

最近話題の自転車保険については、入るべきだとしつつも、「自転車保険」という単独の保険があるわけではなく、メインとなるのは「個人賠償責任保険」だと解説しました。
そして、賃貸住宅に住んでいる人は、入居時に加入する火災保険(借家人賠償責任保険など)に、すでに個人賠償責任保険がセットされていることが多いと説明しました。また、自動車保険や火災保険にも特約としてセットできる場合があります。これらは同居の家族全員が対象になることが多く、新たに自転車保険に入ると「二重払い」になってしまうため、自分の加入している保険の内容をしっかり確認することが重要です。
最低限必要な保険とは?

鳥海さんは、日本には健康保険や高額療養費制度、遺族年金などの充実した公的保障があるため、「絶対に加入しなければいけない民間保険は基本的にはない」と話しました。
その上で、入るべき保険として以下の3つを挙げました。
・自動車保険(車を持っている人)
・火災保険(持ち家がある人)
・生命保険(小さい子供がいる人など)
これら以外の保険については、公的保障でカバーできる範囲を理解し、自分の貯蓄や状況に合わせて、どうしても心配な場合のみ加入を検討すればよいと締めくくりました。


