新年に相談急増の「退職代行」1日で200件以上の相談も 背景には?「年末年始に帰省先で…」
「会社をやめます」と人に伝えてもらう退職代行というビジネスが急成長しています。東京の業者では今月6日の仕事始め一日だけで200件以上に上りました。退職代行の現場を取材しました。
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年末年始の連休が終わり、戻ってきた日常。新年を機に退職を決意する人も。
依頼が殺到しているのが、本人に代わって勤め先に退職の意思を伝える「退職代行」サービス。名古屋市中川区の「やめるもん」では1月6日だけで相談が13件。その内7件で実際に退職手続きを行いました。この年末年始はいつもの3倍に増えたといいます。
「帰省先で…」相談の中身は?
(退職代行「やめるもん」橋本貴弘代表)
「年末年始を機に「辞めたい」気持ちに火がついて拍車がかかった」
相談の中には帰省先で仕事の話になり自分の待遇が低すぎると思ったというものや、年末年始インフルエンザで13連休になり、もう仕事に戻れないというものも。
取材中にも依頼の電話が…
(電話応答)
「退職理由を教えて頂きたいんですが…」
「お聞きする限りしんどそうなお仕事内容ですね」
「会社から連絡があっても慌てる必要なく、電話をとっていただかなくて結構なので」
依頼は入社4年目の会社員男性。「給料があがらず、体力的にも辛い」と退職を希望。さらに…。
(退職代行やめるもんスタッフ)
「今来たのが、明日辞めたいんですけど、行けますか?」
Q今日明日のような直近の相談も多い?
「大半が、正直そういった方」
なぜ増えた?退職代行
東京の退職代行大手「モームリ」では、今月6日の依頼件数が256件と過去最多にのぼり、SNSのXでトレンド入りする事態にも。なぜ退職代行が増えているのか。
背景に考えられるのが 深刻化するパワハラです。おととし自治体や労基署に寄せられた職場でのハラスメントやいじめに関する相談件数は実に12万件を超え、増える傾向にあります。
社員自ら言いだせないムードの職場こそ問題ですが、いまや退職代行はストレスから逃れ、再出発をするための有効な手段ともなっているのです。
(退職代行「やめるもん」橋本貴弘代表)
「(退職代行に)賛否両論あるのは分かっているが退職の後押しをすることで次のステップに進める。ぜひ飛び込んでいただきたいという気持ちでやっている」