名古屋市内のコストコで販売していた「ハイローラー」を食べた客から、腸管出血性大腸菌O157が検出されました。症状を訴えた5人のうち、男の子1人が重症です。
コストコ人気商品「ハイローラー」でO157食中毒

名古屋市守山区にある「コストコホールセール守山倉庫店」。開店と同時に多くの買い物客が店の中に入っていきました。
しかし現在、この店のデリカテッセンコーナーは営業禁止になっています。
名古屋市によると、5月31日から6月1日にかけて、ここで調理・販売されていた「ハイローラー(B.L.T.)」を食べた、7歳から49歳の男女5人が、発熱や腹痛などといった食中毒の症状を訴えました。

5人からは腸管出血性大腸菌O157が検出されたことなどから、市は、食中毒が発生したと判断し、原因となった食品を作る調理場を6月15日付で営業禁止処分としました。
症状を訴えた5人のうち3人が入院し、10歳以下の男の子1人が血液に毒素がまわる溶血性尿毒症症候群となり、重症です。
2日間で合計939パック販売された「ハイローラー」。コストコのホームページによると、対象商品の自主回収を呼びかけていて、返金も行っているということです。
感染力が強いO157 過去には1万人近い被害が出たケースも

今回、食中毒になった男女5人から検出されたO157は、主に牛などの家畜の腸管内に生息しており、その糞を通じて土壌にも混入します。そのため、家畜の肉や、土で育つ野菜に付着している可能性があるのです。
O157による食中毒は、感染力が強く、100個程度の少ない菌でも発症するのが特徴です。潜伏期間は約3日間から8日間。症状は、腹痛・下痢・発熱などですが、場合によっては、血液まで毒素がまわり、腎不全などの重篤な合併症を引き起こすことも。抵抗力の低い高齢者や乳幼児が重症化しやすいということです。
過去には大規模な被害が出たケースもありました。
1996年、大阪・堺市の小学校で給食を食べた児童を中心に集団食中毒が発生。患者として確認されたのは9523人で、給食を食べた児童や教職員だけでなく、その保護者らも感染しました。結果的に後遺症含めて児童4人が亡くなっています。
国の最終報告では、原因食材は「給食に使われたかいわれ大根の可能性が高い」としましたが、断定には至りませんでした。
2011年には、焼肉チェーン店でユッケを食べた当時6歳~70歳の5人が死亡。原因となったのはO157とO111でした。
食中毒を予防するには? 食材や調理器具の取り扱いに注意

人間にとっては、命にかかわることもある非常に危険なO157。食中毒を予防するためには、食材を扱うときの予防策が大切なようです。
基本は手洗いと消毒の徹底ですが、調理器具の扱いにも注意が必要です。
包丁やまな板は、野菜と肉で使い分けるのが理想的。難しい場合は、熱湯やアルコールで殺菌するようにしましょう。
保管方法にも気を付けるポイントがありました。冷蔵庫の中に食材をしまうときに、野菜類と肉類は離してしまうこと。万が一、肉の汁がこぼれることも想定して、野菜は上段、肉は下段に入れると安心です。
O157は温度が高くなると増殖するため、暑くなるこれからの時期、特に注意が必要だということです。


