アジア競技大会に向け、各地で聖火リレーが行われています。特別な思いで聖火リレーに参加した大学生を取材しました。

名古屋市に住む大学4年生の今津樹音さん。
13日、鶴舞公園で行われた聖火リレーのランナーです。
「まずはお世話になった病院関係者の方や家族にお礼と感謝を伝えるのと、今入院している小さい子たちの少しでも勇気になれたら」(大学4年生 今津樹音さん)
聖火リレーのコースから見える名古屋大学病院は、今津さんにとって忘れられない場所です。
長い間、病気と闘ってきた今津さん。
主治医の高橋義行先生はこう話します。
「樹音くんは1つ目の大きなガンの病気もあった上で、2つ目の病気では集中治療室に3週間も入って、人工透析までして、いつ命が亡くなるかわからないという崖っぷちの状況に追い込まれていたので。生きてくれているだけでありがとうという気持ちだし、きっと今病気と闘っている子どもにとって、すごく励みになると思う」(名古屋大学病院 小児科 高橋義行 医師)
「入院している子たちの勇気になれたら」

今津さんは藤田医科大学に通う、大学4年生。
理学療法士を目指しています。
「自身が長期入院して体が動かないくらい寝込んでいたときに、理学療法士の方が体を動けるようにしてくれたのが大きなきっかけ」(今津さん)
今津さんは中学生のころ、「横紋筋肉腫」という小児がんが見つかり、1年半ほど入院しました。
高校に進学しましたが、原因不明の難病の一つ「成人スチル病」という自己免疫疾患で再び入院。
長い入院生活で支えになったのが、理学療法士の献身的なサポートでした。
今は大学のボクシング部で活動するまでに体調も回復。
そんな中、知ったのがアジア競技大会の聖火ランナーの募集でした。
「世話になった人とか家族に1つ元気になった報告になると思うし、少しでも入院している子たちが元気になったら、こういう晴れ舞台があるんだなって、参加できるかもしれないんだなって、ちょっとでも勇気になれたら」(今津さん)
感謝を胸に走る

聖火リレー当日。
闘病の日々を過ごした名古屋大学病院が見えるコースを、感謝を胸に走ります。
沿道には今津さんの母親の姿も。
「今まで自分が支えてもらった感謝の気持ちを、今度は本人が、色々な形で皆さんにお返ししていければいいと思うので、頑張ってほしい」(今津さんの母親)
今津さんは自身の今後について、こう語ります。
「人の声とかに耳を傾けられる、そういう大人になっていきたい。つらいときに寄り添って、生活全体を支えてあげられる。そういうところに貢献できる理学療法士になりたい」(今津さん)


