家で眠っていた母の形見が53万円になり笑顔 金額交渉を粘る人も コメ兵買取センターで見た人間模様

続く金の高騰に、円安。現在の貴金属や中古ブランド品の買い取り市場は、金相場が2万円に到達した9月終わりごろから金の高騰の報道が増えたことにより、相談が増えたといいます。さらに円安で海外の各メーカーの定価が上がっているのに準じて、二次流通の相場も上がっています。
そこで今回は、多くの中古ブランド品を扱う名古屋市のコメ兵の買取センターに向かい、客がどんなモノを売りに来るのか定点観測させてもらいました。
高級ブランド「タグ・ホイヤー」の時計を査定

男性が持ってきたのはスイスの高級ブランド「タグ・ホイヤー」の時計。買ったときの金額は約64万円。50歳の誕生日に自分へのプレゼントとして購入し、長い間、大事に使ってきたそうです。
「年数を置いていると、どんどん(価値が)下がってしまいます」と話す店員。「使っていると、査定額が半分出ないことのほうが多い」といいます。

そして査定額は22万円。長く使ってきたことが仇になってしまうとのこと。
客:「う~ん。高くはないだろうなとは思ったけれど、想像以上に安かったなぁ。1回持ち帰ります」
いろいろな店舗で査定してもらってから決断するそうです。
高級ブランド「ルイ・ヴィトン」の時計を査定

続いてやってきた女性が持ち込んだのは、高級ブランド「ルイ・ヴィトン」の時計。「電池もまだ止まってないですし、ワンタッチでベルトも変えられるのでなるべく高く買い取ってください!」と鑑定士に積極的にプレゼンします。
そんな女性の希望買い取り価格は?

客:「(購入時は)50万円ぐらいだったので、10万円ちょっといけばいいかなって」

店員は「この価格ならちょっとがんばって、7万円」と希望価格を下回る7万円を提示。現在はあまり人気がないモデルだからとのことですが、女性は「8万円は可能ですか?」と食い下がります。
店員:「8万円はもう……7万5000円も厳しいですね」

女性がここまで交渉を粘ったのは、理由がありました。
客:「生活費ですね。新しくチャレンジしたいことがあるので」
物価高の中、新しい仕事が軌道に乗るまでの生活費の足しにしたいとのこと。応援しています!
家に眠っていたアクセサリー9点を査定

一方、アクセサリー9点を持ってきた1人の女性。家に眠っていたアクセサリーを、「売れるかどうかわからなくて持ってきた」といいます。鑑定書などはなく、どこか自信なさげです。

店員:「こちらのアクセサリーなんですけど、今は需要の関係でなかなか価格があまりつかなくて、お返しさせていただきます」
1点は、返却という厳しい結果に。ところが、なんと18金とプラチナでできたネックレスが登場しました。

店員:「こちらは18金とプラチナの850ですね。結構相場が9月・10月と上がっています」
果たして価格は?
店員:「17万6200円になります!」

さらにこちらのネックレスは、プラチナが26グラムもあるようです!
客:「金額としましては、15万2400円です」

結果、金やプラチナのアクセサリー8点が売れ、家に眠っていたお母さんの形見が合計53万3500円となりました。客は「もう売れないと思っていたので売れてよかったです!」とうれしそう。
客:
「孫のために貯金をしておこうと思います」
「1歳になる孫が大きくなったときのための貯金に充てる」と笑顔で話していました。





